Budget Amount *help |
¥5,800,000 (Direct Cost: ¥5,800,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1986: ¥4,800,000 (Direct Cost: ¥4,800,000)
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Research Abstract |
"卵成熟特異的プロテインキナーゼ(MーspPK)"活性の粗抽出液中での急速な活性低下を還元剤が抑えうることを昨年度見い出したが, この還元剤の作用の解明は, 精製に先立ち必要なこの酵素の安定化とホルモン作用を介したin vivoにおけるこの酵素の活性化機構の解明に極めて重要であることが予見されたので, まずこれら諸点の追究にとりくんだ. その結果以下のような諸点が明らかになった. 1.MーspPK活性の存在しない未成熟卵上清液に還元剤ジチオスレイトール(DTT)を添加すると, プロテインキナーゼ(PK)活性が当初のレベルの約3倍にまで増加し始めるが, この新たに出現するPK活性は, SH酸化剤やCa^<++>に対する感受性, cAMP依存PKの阻害剤やEGTAに対する耐性から, MーspPK活性であることが明らかになった. 細胞内のSH含量が細胞周期に伴って変動することは古くから知られており, 上記の結果は, 成熟分裂開始時におこる卵内SH基の増加反応によりMーspPK活性化の引き金が引かれる可能性を示唆している. 2.DTT添加により活性が高レベルに保たれた成熟開始卵上清液中のMーspPK活性は, Ca^<++>の添加により活性が急減する. このCa^<++>に依存した活性低下は, 各種のタンパク質分解酵素阻害剤やカルモデュリン阻害剤では抑えられないが, ホスホプロテインホスファターゼの阻害剤で抑えられた. この結果より, 卵上清液中のMーspPKの不活性化機構に, SH基の酸化によると考えられる過程に加えて, Ca^<++>のホスファターゼが関与する過程が存在することが示唆された. 3.上記の結果から, MーspPKのCa依存の不活化反応の逆反応としての活性化機構の存在が示唆されるが, この点に関し, 実際に活性化へのリン酸化反応の関与を示唆する結果を得た. 今後, この2段階活性化機構の解明と共に, 安定化条件を踏まえてMーspPKの精製を進める計画である.
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