Budget Amount *help |
¥7,000,000 (Direct Cost: ¥7,000,000)
Fiscal Year 1987: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1986: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
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Research Abstract |
当該研究は, イネ染色体上での遺伝子座決定を, in situハイブリダイゼーションの手法を用いて行ない, 各染色体別のジーンライブラリー作製の際の基点を作ることを目的とした. 用いる遺伝子, あるいはDNA断片は, すでに他の研究によりクローン化されたもの, およびcDNAライブラリーより単離したいくつかのDNAを用いた. ライブラリーの基点とするため, 用いるDNAはゲノム中に単一コピーの配列のものを選んだ. イネでは, 染色体標本化が容易ではなく, in situハイブリダイゼーションの成功例もなかったので, まずハイブリダイゼーションの効率を上げるための条件設定を行った. 染色体標本は焔火乾燥法で作製後期日を置かず用いること. 3Hラベルするプローブは, dN(A,T,G,C)TPで多量ラベルするよりも用いるDNAをいくつかのサブクローンに分け, すべてのサブクローンにベクターDNAでを連結したまの状態で用いた方がよい結果を得られた. 用いた遺伝子のうち, イネ貯蔵タンパクのグルテリン遺伝子, および57Kd貯蔵タンパクをコードする遺伝子について, 染色体上の座乗位置を決定できた. グルテリン遺伝子は, K2染色体短腕中部に座乗していることを検出した. 但し, 他染色体上の一部にもハイブリダイゼーション銀粒子の出現している部分があり, この領域にグルテリン遺伝子のサブファミリーの存在する可能性が示唆された. 57Kdタンパク遺伝子は, サザンハイブリダイゼーションによりゲノム内に単一コピーで存在することがわかり, in situハイブリダイゼーションの結果, K1染色体長腕基部に座乗することが明らかとなった. この遺伝子では, 銀粒子の50%以上がこの部分に集中し, 他の領域での反応はみられなかった. 2つのクローン化遺伝子について, 染色体上の位置がわかり, 他のクローン化した遺伝子についても, いくつかの位置を決定できると考えられる.
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