Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 正 香川医科大学, 医学部付属病院, 助手 (60176477)
佐々木 研吉 香川医科大学, 医学部, 助手 (80183375)
磯部 健一 香川医科大学, 医学部附属病院, 講師 (00159815)
伊藤 進 香川医科大学, 医学部, 講師 (80145052)
山川 毅 香川医科大学, 医学部, 助教授 (10080160)
三浦 厳 大塚製薬KK, 天然物研究部研究員(核磁気共鳴法による天然物の構造解析)エネルギー, 所長
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Budget Amount *help |
¥7,800,000 (Direct Cost: ¥7,800,000)
Fiscal Year 1987: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1986: ¥6,800,000 (Direct Cost: ¥6,800,000)
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Research Abstract |
1.新生仔豚の定常状態における脳内^<31>PーNMRの検討:新生仔豚において脳内^<31>PーNMRが安定して測定できる条件を確立した. また,定常状態における生後1〜7日の新生仔豚のそのATP,PCr,Pi,pHは個体差はなく殆んど同じ様な値を示すことが判明した. 2.脳内高エネルギーリン酸の代謝と臨床検査との関係:新生仔豚を低酸素条件下に置き,その後蘇生する実験を行い,脳内^<31>PーNMRと同時に呼吸心電図,血圧,脈拍数,血糖,乳酸,尿酸,ヒポキサンチン,血液ガス等を測定した. ^<31>PーNMRと可及的に同一条件にて経時的に同様に検査を行うと共に脳波,髄液中の乳酸,尿酸,ヒポキサンチン等を測定した.その結果,低酸素状態にもかかわらず脳内ATP,PCrは一定に保たれていたが血中髄液中のヒポキサンチン,乳酸は上昇した. この様に脳内^<31>PーNMRと日常臨床検査とを同時に検討することにより脳内高エネルギーリン酸の代謝とその検査の意義がより詳細に解明された. 3.新生仔豚の核詠疸と^<31>PーNMR:新生仔豚にビリルビン溶液を注入し,核黄疸を発症させ,病理所見よりそれを証明した. その過程において脳内^<31>PーNMRを検討したが,ATP,PCrの変化は認められなかった. しかしヒト新生児の核黄疸と異なる重大な事実を見い出した. 即ち新生仔豚においてはその発症過程において血中に多量のビリルビンのグリクロン酸抱合体が存在することを立証した. その原因は, ヒト新生児肝と異なり新生仔豚の肝ビリルビンUDPーグルクロン酸転移酵素の活性が高値によることを証明した. そのためその酵素の阻害剤を用いたがそのグルクロン酸抱合反応を充分に抑制することは出来なかった. 今後核黄疸の発症機構を新生仔豚を用いて解明するためには, ヒト新生児詠疸と同じ病態の作成方法の確立が必須であることが明らかとなった.
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