Project/Area Number |
61510001
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Philosophy
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
加藤 精司 北海道大学, 文学部, 教授 (60045333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 道夫 北海道大学, 文学部, 助手 (70048130)
清水 哲郎 北海道大学, 文学部, 助教授 (70117711)
野本 和幸 北海道大学, 文学部, 助教授 (70007714)
田中 享英 北海道大学, 文学部, 助教授 (30008958)
宇都宮 芳明 北海道大学, 文学部, 教授 (30000566)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 言語哲学 / 存在論 / 行為論 |
Research Abstract |
研究分担者は、各自の現専門領域及び関心をいかして、「言語・行為・実在の相互連関」に関する研究をおし進めた。すなわち、言語観の歴史的変遷を考慮に入れながら言語と実在の関係に注目し、特に「存在」(ある)に関する日常言語の分析を行うことによって行為の状況としての実在の何たるかを問うことから始め、知覚による実在把握と間主観的構造において言語の果たす役割を検討し、ついで言語理論をめぐる実在論と非実在論の対立点を追求し、また広く、文化・世界観において言語の果たす役割を明らかにし、最後に、言語と行為の関係に着目して、われわれの行為が言語を媒介にすることによって初めて成立する由縁を明らかにすべく研究を重ねた。 この共同研究の結果明らかになったことは、外下の通りである。言語は現実に存在している人間的現象であるが、それと同時に言語は一定の構造をもった対象としても規定され得る。こうした二つの見方は、現代の言語哲学の動向に当てはめて考えると、言語現象を独立した事象とは見なさず、むしろわれわれの知識・信念・行為からなる、いわば全体論的な言語ゲームに織り込まれたものとしてしか言語を捉えることはできないという観点、及び、言語のある断片の内に一定の論理構造を見出し、それを拡張してゆくことによって日常言語へと到り、ひいてはわれわれの信念・行為との連関を定めようという観点に対応していると考えられる。したがって、次なる課題は、これら二つの観点の間に接点を求め、その上でわれわれの概念図式の内における言語・行為・実在の身分及びそれらの相互関係を再確定することにある。そのためには、言語の内包と志向性との連関を考察し、様々な意味理論の背景にある実在概念の分析を行いつつ、「信じる」「知る」「知覚する」等を含む命題態度の分析を通して、信念・知識・知覚のもつ論理構造を明らかにすることが肝要である。
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Report
(1 results)
Research Products
(11 results)