Project/Area Number |
61510023
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fine art history
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Research Institution | Gunma Prefectural Women's University |
Principal Investigator |
篠原 田鶴子 群馬県女大, 文学部, 助教授 (60170883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前川 久美子 群馬県立女子大学, 文学部, 助手 (70181568)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 中世からルネサンスへ至る模倣概念 / ジャン・フーケ / フラ・アンジェリコ / マンテーニャ / 西欧南北の交流 / 形体の伝承 / 写本画 / パリ |
Research Abstract |
当該年度(61年度)は、前出の研究実施計画に沿って、研究資料の集収整理および基礎研究を中心に行った。1.中心的資料である、中世,ルネサンス美術関係等の図書(設備備品)は、61年10月から11月にすべて納入された。2.12月4,5日には、不足資料を補うために、篠原が京都に出張し、京都大学図書館にて、書籍の閲覧を行った。3.また、12月22,23日には、本大学学生4名の協力を得、写真資料の作製および整理を行った。4.随時、研究会を開き、情報を交換し、研究の進展を図った。5.さらに、第一回中間報告を、東京芸術大学教授、辻茂先生に行い、数々の貴重な御助言を賜った。上記のように、現在すでに基礎作業を完了し、本研究を進めている。以上の研究過程において、篠原は、15世紀フランス絵画の巨匠ジャン・フーケ(1425頃-81頃)ならびにその周辺の芸術家たちの作品(彫刻,絵画等)における写実的形体モチーフの具体的類似をより多く抽出し、これらと伝統的図像形式および工房における制作方法としての「型」の転写例等との関係を分析、検討してきた。実のところ、本テーマと直接関係する資料(作品,図版等)を当地(日本)で博捜することはかなり困難であり、目下は62年度に行う現地調査(フランスを中心とする)に一層の成果を期待しつつ、その準備にあたっている。前川は、篠原の担当する時代に先行する、14世紀末から15世紀初頭の伊仏関係を、とくにパリの写本画とイタリア中,北部の絵画の人的、作品的交流を中心に調査している。現段階では、新しく納入された文献資料を中心に、当地において可能な最大限の成果をあげるべく、研究を進めている。当課題研究は、篠原の海外調査の結果を加え、内容の一層の充実をはかり、最終的な形でまとめられる予定である。
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