Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
平安・鎌倉期の政治構造・権力形態・政策体系を、全体として解明するために、その基礎作業として、官僚制のあり方を分析することが、所期の目的であった。 このため、まず、未刊古記録(公卿日記等)の調査、いわゆる「政要」「公事」関係書目の逸文の探索につとめた。前者については、院政期の重要な未刊史料である「為房卿記」(「大御記」)に関して、内閣文庫架蔵写本数種をふくむ異本の校合を行ない、さらに、「清原重憲記」「愚味記」をはじめとする未刊古記録についても、同様の調査・研究を行なった。 後者については、とくに法曹官僚(「明法」)関係の編著を中心に、探索を行なった。「法曹至要抄」「裁判至要抄」の異本校合が、その中心であるが、これは、院政期・鎌倉期における公家政治の運用のあり方にとって、きわめて重要な基礎作業となろう。 なお、以上の調査・研究は、東京大学史料編纂所,国立公文書館内閣文庫宮内庁書陵部,国立国会図書館,東洋文庫,京都府立総合資料館,神宮文庫等で、史料の写真撮影・複写(複製の作製)をふくめて、行なった。これらの成果は、別記(「研究発表」)のような形で、公刊の予定である。
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