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¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
1 寺院の基壇等の版築粘土の残留磁気測定 次の遺跡から、合計864個の定方位試料を採取した。(1)北野廃寺 (京都) 回廊基壇 71個(2)大念寺古墳 (島根) 墳丘盛土 446 (3)本郷平廃寺 (広島) 三重塔心礎周辺 55 (4)下野国分僧寺(栃木) 金堂,七重塔,築地塀,堀立柱 226 (5)今帰仁城跡 (沖縄 本丸 66 計864個大念寺の測定結果では、予想したように、残留磁気の偏角は、版築構築時の地磁気の偏角とほぼ一致している。また、残留磁気強度は、【10^(-6)】〜【10^(-2)】emu/grであり、非常に強いものがある。他については測定を継続中である。なお、これらの結果は、昭和62年6月に開催される日本文化財科学会で報告する予定である。 2 粘土の応力残留磁気に関する実験 科研費で購入したデジタル磁力計,小型モーター等に、校費で購入した加速度測定器,電磁オッシログラフ,磁気シールドケースを組み合せて、実験に必要な装置を組立中である。昭和62年夏頃には、実験結果を出せる。 3 今後の研究の展開に対する計画 (1)残留磁気強度が大きいことから、航空磁気測量他の非破壊的方法による埋れた版築遺跡の発見,古墳の年代測定ができると考えている。(2)中国大陸の広大な地域に分布する、おびただしい版築遺跡の残留磁気を測定して、アジア大陸の広範位,長年月にわたる、地磁気永年変化を調べたい。
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