Project/Area Number |
61530061
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Public finance/Monetary economics
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Research Institution | Kumamoto Gakuen University |
Principal Investigator |
岩野 茂道 熊本商大, 経済学部, 教授 (20069941)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1986: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 決済手段の多様化 / non-bankとBank / 国際金融市場としての東京の地位 / 金融の自由化 / 国際化 / 貨幣の創造 |
Research Abstract |
課題『国際決済手段の多様化が日本経済に及ぼす影響および貨幣理論の再検討』の解決にさいして、次の二つのアプローチをとった。 1.一つは理論上の整備と実証による再整備 2.二つは調査による現実の変化把握。本年の年度前半は、主として、(2)に力点をおき、国際金融市場としての東京金融市場の実状把握、および1986年5〜6月にかけて行なった海外短期出張(所属機関留学制度)を利用してのロンドン・ニューヨークを中心とする国際金融市場の変化を追跡することにつとめた。これら実態調査の成果は、まだその整理が完全に済んでいないが,その克明な整理は第1の課題方法である理論上の整備に当面生かしたいと考えている。 本年度後半は、実態調査の整理のかたわら、主として貨幣理論の整備に時間を投入した。周知のように、国際決済の多様化は、いわゆる銀行(Banks)と区別されるnon-banks(非銀行機関)によって主導されている。したがって、先づ今回明らかにしたことは、(1)Bankとnon-Bankの機能を明白に区別することであった。そうすることによって、通常の「貨幣 の概念を明らかにした。次の仕事は、(2)non-banksがつくり出す多様な決済手段の性格を、Bank-moneyと比較して明らかにすることであった。これはまだ現在の段階で完全になし終えていない。それは、これらの決済手段の出現が、銀行の役割を小さくするのか、逆に大きくするのかが、まだ実態的に明らかに出来なかったからである。(3)3つめに試みたことは、non-bankの拡大が金融の自由化・国際化とどのようにかかわっているかということであった。この課題は、研究担当者、今年度秋から計画している韓国(大田市)での金融機関調査の成果をまって、自由化の進展度が実態経済におよぼす影響、したがってわが日本経済の動向にあたえる作用を明らかにすることとしたい。
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