Project/Area Number |
61540118
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
解析学
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉川 敦 九大, 工学部, 教授 (80001866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 説男 九州大学, 工学部, 講師 (70155208)
鈴木 昌和 九州大学, 工学部, 助教授 (20112302)
渡辺 寿夫 九州大学, 工学部, 教授 (40037677)
国田 寛 九州大学, 工学部, 教授 (30022552)
西野 利雄 九州大学, 工学部, 教授 (30025259)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 微文方程式の漸近解析 / 漸近族 / 初期層 / 特異摂動 / 常微分作用素の関数解析 |
Research Abstract |
本補助金による標題研究における実績は下の通りである。 1.小パラメーターを含む線型常微分方程式系に対する初期値問題の構造の解明ができた。本質的な部分は適切な漸近族の導入とその空間における演算の整備である。このため、ある種の常微分方程式系の可解性の議論の見直しを要した。在来の研究では、漸近族の考察が不十分であったために、問題の本質的な構造を適切な形で見抜くことができず、したがって、議論の整理も十分ではなかった。本研究では、この点で著しい改良がなされたわけである。この段階までの研究成果については、代表者が本年度の日本数学会年会および秋季総合分科会ですでに報告した。また、論文を準備中である。 2.1項の成果の延長として (1) 非線型常微分方程式系に対しては、非線型性の処理と線型の場合の結果の応用との二面からなる。問題点は前者であるが、現在の段階では、見通しはすでに立っており、残りは細部の検証と必要な概念の整備が主なところということができる。これらは、今後の課題の一つである。 (2) 偏微分方程式系における対応する問題については、体系的な結果は十分とは言えない。ただし、線型双曲系の場合には、擬微分作用素、Fourier積分作用素の援用で、常微分方程式系の研究に帰着できるので、対応する常微分方程式系での研究は有効である。しかし、偏微分方程式系特有の高次元性を正当に反映させた成果は将来の重要な課題の一つである。 3.以上の実績を得る上で、代表者・分担者を中心に行なった活発な研究連絡活動、および関係する研究者は当研究機関に招いての討議が極めて有益であった。本補助金で、これらの研究活動のかなりの部分をまかなうことができたことを特記しておきたい。
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