Project/Area Number |
61540123
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
解析学
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
河合 徹 鹿大, 理学部, 助手 (90041243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 正治 鹿児島大学, 理学部, 講師 (40041230)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ノンスタンダードアナリシス / 超有限 / インターナル / エクスターナル |
Research Abstract |
ノンスタンダードアナリシスの1つの方法である公理的方法について研究して来たが、今年度はノンスタンダードな順序数および濃度を研究した。ノンスタンダードな集合論においては、スタンダード、インターナル、エクスターナルのそれぞれに対して順序数と濃度の概念があり、まずこれらの関係を調べた。その結果、超自然数nに対して、nとn+1のエクスターナルな濃度が等しくなってしまうなど、興味ある現象もあり、三者を統一する順序数と濃度の理論を構成するのは困難なことが示された。またエクスターナルな世界においては、正則性公理は限定された形でしか課すことが出来ないがこれが順序数論において本質的に重要な役割を果すことが明らかになった。この成果は「ノンスタンダードアナリシスシンポジウム」で発表した。 ユークリッド空間を超有限的な空間で近似する方法は、ノンスタンダードアナリシスにおいてよく用いられているが、より抽象的な局所コンパクトアーベル群を同様に表現する研究を行った。その結果、局所コンパクト・アーベル群はユークリッド空間型と整数群型、円環群型の超有限個の直積で近似出来ることが明らかになった。同じ表現を局所コンパクトアーベル群の双対である指標群の方でも行うことが出来、これは調和解析の基礎となり得るものである。この表現とローブ測度の理論を使って、局所コンパクトアーベル群上の測度をエクスターナルな測度として表現した。特別な場合として、ハール測度がノンスタンダードに表現される。この表現を使って可積分関数とそのフーリエ変換と超有限的な空間上でノンスタンダードに表現した。これらの表現定理によって従来局所コンパクトアーベル群の構造定理を使って研究がなされた複雑な性質が、より見通しの良い方法で研究出来るようになった。これらの結果は「ノンスタンダードアナリシスの応用」シンポジウムで発表した。
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