カリフォルニア沖の沿岸湧昇の再現-平均場と季節変動
Project/Area Number |
61540297
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
気象・海洋・陸水学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
杉ノ原 伸夫 東京大学, 理学部, 助教授 (50090519)
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Project Period (FY) |
1986 – 1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1987: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 風成 / 熱塩循環 / 東岸過程 / 沿岸湧昇 / 沿岸に捕捉された波動 / 極向き潜流 / 東境界過程 |
Research Abstract |
1.カリフォルニア沖の海底地形・密度成層を考慮した三次元レベルモデルを用いて, 定常的な国の応力に帯する応答として, 応力分布(特にcurl〓)があるときの応答特製を調べた. その結果, curi〓の効果により極向き潜流が強化される場合があること, また冬季に観測されるダビッドソ海底に似た海流が再現されることがわかった. 2.北太平洋を対称とした熱塩循環における東岸過程の詳細を理解するための基礎的な数値実験を行なった. その結果, 海洋内部領域の循環が温度躍層以浅に集中するという現象は, ケルビン波が分解可能な格子間隔を用いた場合にのみ再現されることがわかった. また, このケルビン波の効果により, 北太平洋では二つの循環系が形成されることもわかった. 従って, ケルビン波(一般的には, 沿岸に捕捉された波動)を通して, 東岸過程が大循環に対して多大な影響を及ぼすことが再確認されたことになる. 3.風成・熱塩循環としての海洋大循環と陸岸に沿った方向に卓越する局所的な風によって生じる沿岸湧昇現象との関係を理解する目的で, 初めて, 大循環モデルを用いた実験を行なった. これは, 格子間隔が比較的粗く沿岸湧昇の詳細を記述しようとするものではないが, 大循環を解明する上の種々の素過程としての一つの過程である東岸過程の重要性の理解につながるものである. その結果, 沿岸湧昇に関してのみについて記すと, 局所的な風によって生じる沿岸湧昇が大循環, 特に熱塩循環, によって大巾に抑えられる可能性が指摘された. いずれにせよ, 沿岸湧昇に関する研究は, 大循環の一環として理解する方向に進展する必要があると言える.
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)