Project/Area Number |
61540348
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
構造化学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三上 直彦 東北大, 理学部, 助教授 (70004447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 光男 東北大学, 理学部化学科, 教授 (20013469)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 分子間錯体のレーザー分光 / van der 【Waal_5】分子及び水素結合体 / 光イオン化 / 光解離 / 2波長光イオン化質量分析法 / ピリミジン / フェノール / 超音速ジェット |
Research Abstract |
本研究で主な対象とした系は2種類で、第一はピリミジンを母体とする Van der 【Waal_5】錯体、第2はフェノールを母体とする水素結合体である。それらの分子間錯体のイオン化と解離過程に注目して以下の研究を行った。 1 ピリミジン・アルゴン錯体の電子励起状態においてイオン化と解離が競合することを2波長光イオン化法を用いて見出し、分子内振動緩和よりも早い速度定数で解離がおきる場合があることを示した。(印刷発表済) 2 ピリミジン及びそのアルゴン錯体について電子励起に伴なう回転構造を高分解能レーザー励起蛍光法によって観測し、ピリミジンの第一電子励起伏態の分子構造を決定し、またアルゴン錯体の基底及び励起状態におけるVander 【Waal_5】結合距離を決定した。(印刷発表済) 3 フェノールN【(CH-3)-3】水素結合体について蛍光法により基底及び励起状態における解離エネルギーを決定し、2波長光イオン化法によりイオン状態での水素結合解離エネルギーを決定した。その結果に基づいて水素結合体イオンの解離過程を研究し、水素結合体内でフェノールからアミンへのプロトン移動後にのみ生成するHN【(CH-3)(^+-3)】イオンが解離することを見出した。その生成機構を考察し水素結合体イオンの第一電子励起状態がプロトン移動を伴なう解離に重要な役割を果すことを示した。(口頭発表済、印刷発表予定) 4 フェノール【NH_3】水素結合体について同様の研究を行ない、基底,励起及びイオン状態での解離エネルギーを決定し、それに基づいて水素結合体イオンの解離過程を研究した。その結果、イオン基底状態での解離はプロトン移動を伴なわないことを見出し、解離機構を考察した。(発表準備中) 5 本研究は他の方法では得難い分子間錯体及びそのイオンの光物性,光化学に重要な知見をもたらすので今後更に強力に発展させたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)