水溶液中で起きる親水性溶質と疎水性溶質との間の会合を実験的に評価する方法の開発
Project/Area Number |
61540424
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
分析・地球化学
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
出口 俊雄 熊本大, 理学部, 教授 (00040113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
実政 勲 熊本大学, 理学部, 助教授 (60040119)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | Sephadex G-10ゲル / Amberlite XAD-2樹脂 / Chemipack C-18(ODS系GC充填剤) / 親水性溶質 / 疎水性溶質 / 会合定数 / Hummel-Dreyer法 |
Research Abstract |
Sephadex G-10ゲル,Amberlite XAD-2樹脂およびChemipack C-18(ODS系GC充填剤)の三種類の充填剤を用い、親水性溶質あるいは疎水性溶質を含む溶離液を連続して流し、溶質濃度を検出・記録する(前者を【I】法,後者を【II】法と呼ぶ)。【I】法では疎水性のものを、また、【II】法では親水性のものを、それぞれ、試料としてカラムに注入する。水溶液中で親水性溶質と疎水性溶質との間で会合が起きると、記録紙上に、正のピークに続いて負のピーク(【I】法)、また、負のピークのみ(【II】法)が現れる。【I】法および【II】法により会合定数を評価する式を導出し、疎水性配位子(例えば、phen,bipy,oxine等)の酸解離定数および各種金属イオンとの錯形成定数の測定に適用し、得られた値を文献値と比較した。その結果、以下のことが分かった。 1.【I】法はSephadexやXAD-2樹脂に、また、【II】法はChemipackのような疎水性の強い充填剤にうまく適用できる。 2.会合定数を算出する数式は、【I】,【II】両法で本質的に同一の形である。 3.【I】法は、Hummel-Dreyer(H-D)法とは原理的に全く異なるにもかかわらず、得られるクロマトグラムならびにその解析方法が類似している。 結論として、申請者らの提唱した充填剤との疎水性吸着を利用する新しい会合定数測定方法は、その原理は全く異なるにもかかわらず、本質的にH-D法と同一である。即ち、充填剤に吸着された状態で異種溶質間の会合が起きるのではなく、溶液中で会合平衡が常に成立し、その会合体が充填剤表面に既に吸着されている溶質相と分配平衡にあると考えられる。H-D法が分子量が大きく異なる系にしか適用できないのに対して、本法は、分子量には関係せず、疎水性(あるいは親水性)の異なる溶質間の会合を実験的に評価でき、この意味では、両者は互いに補完関係にある。本法の適用範囲を明らかにすべく、目下、試料の種類を変えて検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
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