Project/Area Number |
61540556
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
地質学一般
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
水谷 伸治郎 名大, 理学部, 教授 (50022538)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 ひろ美 名古屋大学, 理学部, 教務員 (10183526)
小嶋 智 名古屋大学, 理学部, 助手 (20170243)
|
Project Period (FY) |
1986
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1986: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
|
Keywords | 放散虫化石 / 生層序学 / 美濃帯 / ジュラ紀 / 二畳紀 / 後背地解析 / 構造地質 |
Research Abstract |
今回の研究では以下の点が明らかになった。 (1)美濃帯のなかでとくに露頭の良い岐阜県鵜沼地域,金華山地域,谷汲地域,飛騨金山地域を選び、放散虫化石生層序の手法を用い、その地質構造解析を行った。成果は今後順次発表していく予定であるが、このような精度で地質構造が解明された例は日本はもとより諸外国でも例がなく、1992年に予定されている万国地質学会の巡検予定地の有力な候補地となろう。 (2)化石放散虫のなかでもジュラ紀の有力な示準化石の一つである、ユーサーティディーラム層の進化系統を明確にすることにより、DSDP-ODPプロジェクトでは確立できなかったジュラ紀の放散虫化石のものさしをより精度の高いものにすることができた。この研究では、本課題で購入したパーソナルコンピューターと名古屋大学大型計算機センターを併用することにより、名古屋大学理学部地球科学教室に保管されている放散虫化石データーベース(RADFILE)を極めて有効に利用することができた。 (3)本研究と同時に行った海外学術調査(課題番号61042007)によって明らかとなった中国大陸東北部の那丹哈達山地の地質構造は本研究によって解析された美濃帯の地質構造と驚くべき類似性があることがわかった。このことは東アジアの構造発達史をひもとく上で大きな手がかりとなるであろう。 (4)美濃帯には放散虫化石を豊富に含む珪質岩以外に、そういった微化石を全く含まず、蒸発岩類に特徴的であると考えられているlength-slow chalcedonyなどのkey mineralを含む珪質岩が存在する事が明らかとなりつつある。本研究では一方で含放散虫珪質岩の成因を探るとともに、この放散虫化石を全く含まない珪質岩の分布・産状・鉱物学的特徴・成因などにメスを入れ、世界的に見ても遅れているこの分野に一つの発展の方向を見いだした。
|
Report
(1 results)
Research Products
(7 results)