光ファイバーによる周波数掃引光を用いたフェムト秒時間分解能非線型分光の実験的研究
Project/Area Number |
61550031
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理計測・光学
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
矢島 逹夫 東大, 物性研究所, 教授 (90013466)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 紀夫 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (30134654)
|
Project Period (FY) |
1986
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1986: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
|
Keywords | レーザー分光 / 非線形分光 / ピコ秒分光 / フェムト秒分光 / 超高速現象 / 周波数掃引光 / インコヒーレント光 / 光ファイバー / 自己位相変調 / 緩和現象 / エネルギー緩和 / 位相緩和 / 縮退4光波混合 |
Research Abstract |
スペクトル幅(^υ)の広い周波数掃引光が、その相関時間τc(〜^【υ^(-1)】)程度の超高時間分解能をもたらす分光光源として有用なことを示すのが本研究の目的である。フェムト秒(fs)領域のτcをもつ上記の光を発生する基本光源として、まず、連続動作モード同期YAGレーザーの第2高調波で励起された連続動作ピコ秒色素レーザーの開発を行った。所要の非線形効果を起すのに充分な強度の光パルスを高繰返しで得るため、連続動作QスイッチYAG再生増幅器を開発し、その出力の第2高調波によって更に色素増幅器を励起する方式を実現した。こうして、現在迄に1KHzの繰返しの0.5〜1ピコ秒(ps)パルスが約1MWのピーク出力で得られるようになった。このパルス光を光ファイバーと回折格子の組合せによって圧縮し、80fsの幅を得た。これを更に別の光ファイバーに通し、その自己位相変調によって10〜20fs程度のτcをもつ周波数掃引光を得る予定である。一方、周波数掃引光の分光光源としての効果を示す目的で、他の光源による予備実験も行った。モード同期Arレーザーで同期励起された色素レーザー光を光ファイバーに通すと、パルス幅8ps,τc〜0.1psの周波数掃引光が得られる。これを光源として色素溶液における2入射光縮退4光波混合の実験を行ったところ、相関波形のピーク値が約30fsシフトする測定結果が得られた。これは色素分子(DODCI)における位相緩和の情報を与えるもので、周波数掃引光が幅τcの超短パルス光と同等の役割を果たすことを示すものである。前記光源の利用によって更に短時間領域での測定が可能になることが期待される。短いτcをもつ光として、他にインコヒーレント光があり、周波数掃引光との比較が重要である。このため、インコヒーレント光を用いた3入射光又は2入射光縮退4光波混合による色素分子のエネルギー緩和時間や、半導体ドープガラスにおける位相緩和時間の測定も行った。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)