Project/Area Number |
61550061
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機械材料工学
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
飯野 豊 豊田工大, 工学部, 助教授 (20005367)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | レーザー表面熱処理 / 予荷重 / 疲労き裂発生寿命 / DCポテンシャル法 / 疲労限 / 炭素鋼 / 【CO_2】レーザー |
Research Abstract |
市販の炭素鋼板(S45C,板厚12mm)からコンパクト試験片を機械加工により製作し(切欠底は半径1mmのR加工)、このR部に950Wの【CO_2】レーザーを照射した、ビーム径2mm,照射速度2.4mm/mm,予荷重下照射試験片については破壊力学によって計算される切欠底における最大引張応力が材料の降伏応力σyの1倍および2倍になるように設定し、この状態でレーザー照射を行いその後除荷した。硬化層の深さは約0.2mmであった。疲労き裂発生寿命を測定するためのDCポテンシャル法を、直流電源,パーカッションウェルダー,超高感度記録計を用意し使用可能にした。検定の結果、0.1mmの疲労き裂を検知できることがわかった。0.1mmの疲労き裂をもってき裂発生とした。 油圧疲労試験機にて室温で引張引張の繰返し荷重を付与し(応力比0.1)切欠底応力σと疲労き裂発生繰返し数(寿命)Niの関係を、母材,レーザー処理材予荷重下レーザー処理材について調べた。繰返し数N=【10^6】でNiにならない場合疲労限とした。 無荷重レーザー処理材のNiは母材より約2オーダー減少し、疲労限も約20%減少した。降伏応力付与レーザー処理材は有限寿命領域では母材よりNiは小さいが疲労限は母材とほぼ一致した。2倍の降伏応力与材では、有限寿命領域のNiは母材と同程度になり、又疲労限は母材より約15%向上した。以上の結果からこの材料の疲労強度は無荷重レーザー処理では母材より強度は劣化するが予荷重下処理により母材以上に強化されることが明らかになった。硬度が高くしかも疲労強度も高いレーザー表面処理が予荷重付加により可能である。今後は変態のないステンレス鋼について同様の実験を行い効果をさらに明らかにしていく。
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