非比例繰返し負荷に対する塑性構成式の精度評価と平面き裂問題へのその応用
Project/Area Number |
61550078
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
材料力学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田中 英一 名大, 工学部, 助教授 (00111831)
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Project Period (FY) |
1986 – 1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 塑性 / 構成式 / 繰返し塑性 / 非比例負荷 / 定式化 / 精度評価実験 |
Research Abstract |
申請者らが先に提案した非比例繰返し塑性構成式の精度と妥当性を評価するため、316ステンレス鋼薄肉円管試験片に軸力とトルクの繰返し負荷を与えて、a)非対称単軸塑性ひずみサイクルの下での繰返し緩和試験,b)単軸完全両振応力サイクル試験,c)非対称単軸応力サイクルの下での繰返し応力クリープ試験,d)一定引張応力・完全両振りねじり塑性ひずみサイクルの下でのメカニカル・ラチェット試験,e)完全両振りねじり塑性ひずみサイクルを与えたのち、同一振幅の完全両振引張-圧縮サイクルを与える交差硬化試験を行った。 その結果、当初の構成式には、繰返し応力クリープ,メカニカル・ラチェット,交差硬化の予測,非弾性構造解析用プログラムへの組込みの容易さ,計算時間,に関して若干の問題があることがわかった。このような問題の根本的な原因は、構成式の基本的構造の複雑さ、並びに非比例硬化機構のモデル化の欠点にあることが理論的考察によって明らかになったので、等散逸ポテンシャル面の概念と非線形移動硬化則の概念を用いる粘塑性モデルを修正することによって、新しい非比例繰返し構成式を定式化することを考えた。 まず、単軸繰返し負荷の下での繰返し硬化を表現するため、移動硬化変数に対する記憶面の概念を導入した。つづいて非比例硬化機構を定式化するため、交差硬化現象に基づいて転位の内部構造を表現する巨視的内部変数とその発展式を定式化した。それと同時に、非比例繰返し負荷の下での硬化の振幅依存性を表現するため、等方硬化変数に対する記憶面の概念を導入した。 これらの概念を上述の粘塑性モデルに組込むことによって定式化された新しい構成式では、繰返し応力クリープ,メカニカルラチェットに対してはいまだ十分ではないが、その他の問題点はすべて解決することがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
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