マルチ・チャンネルSQUID磁束計を用いた脳磁界計測システムの開発
Project/Area Number |
61550284
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子機器工学
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
小谷 誠 東京電機大, 工学部, 教授 (60057205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
合原 一幸 東京電機大学, 工学部, 講師 (40167218)
内川 義則 東京電機大学, 理工学部, 講師 (90147455)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | マルチ・チャンネルSQUID磁力計 / 脳磁界 / 眼磁界 / 生体磁気 / Hodgkin-Huxley方程式 / 神経磁界 |
Research Abstract |
人間の脳において行われている種々の情報処理に伴って、脳の内部に活動電流が流れる。この活動電流によって頭皮面上に発生する磁界が脳磁界である。本研究の目的は、この脳から発生する微弱な脳磁界を頭皮面上の数個所で同時に計測し、活動電流の流れている部位、すなわち、脳神経の興奮している場所の推定できるマルチ・チャンネルSQUID磁束計を用いた計測システムの開発を行い、その応用として、頭皮面上での生体磁界を計測するものである。SQUID磁束計については、種々の基礎的な検討を行った後、島津製作所の協力を得て、7チャンネルSQUID磁力計を作製し、それを用いて、マルチ・チャンネル生体磁界計測システムを完成した。一方、脳磁界計測が脳の各種の疾患の診断に役立てるためには、生理学的な検討も必要である。そのため、本研究では神経レベルでの活動電流の大きさや波形、ならびに、それによって発生する磁界をヤリイカの巨大軸索膜を用いて実験し、それがHodgkin-Huxleyモデルを用いた理論解析と一致するかどうかについても検討している。頭皮面上から計測される磁界には脳内の活動電流によって発生するものの他に、眼球運動に伴って発生するものがある。本研究では、この磁界の性質も良く理解する必要があるため、眼磁界についても計測し、種々の見地から検討を行っている。今回、開発したマルチ・チャンネルSQUID磁力計を用いた生体磁気計測システムが脳の診断にどの程度有効であるかについては、来年度以降更に深く検討する必要がある。このため、62年度からは宇宙科学研究所の人工衛星計測用の磁気シールドルームを借用し、この中で脳に異常のある人間の脳から発生する各種の脳磁界を計測し、従来からある脳波計などと比較検討を行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)