振動特性によるコンクリート構造物の損傷度予測に関する研究
Project/Area Number |
61550342
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
コンクリート工学・土木材料・施工
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
平沢 征夫 中部大, 工学部, 教授 (50065281)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | RC構造物 / 高橋脚モデル / 損傷度定量化 / 振動特性(振動数 減衰定数)普通コンクリート / 高強度コンクリート / 鋼繊維補強コンクリート / 相対低下振動数率 / 損傷関数 / 損傷係数 |
Research Abstract |
(目的と内容)本研究はRC構造物が地震などによって損傷を受けた場合の損傷度を振動特性により予測する方法を確立することを目的として行った。そのためにまず特定の構造物の損傷過程における振動特性の変化を定量化する必要があった。そこで本年度はその基礎的研究としてRC高橋脚モデルを用い、その損傷過程における振動特性の変化を実験的に明らかにした。実際結果に基づき、損傷度評価方法を検討し損傷度の定量的な判定予測の一方法を提案した。実験供試体の主な要因は、コンクリートの種類(普通,高強度,鋼繊維補強),載荷方向(強軸,弱軸),繰返し回数(1回,11回)とした。(研究成果)(1)RC構造物の損傷と振動数の変化の関係を定量化する一方法として、損傷を受ける前の固有振動数を100%とし、損傷を受けた後の振動数が何%にまで低下しているかを調べることにより、その構造物の現在の損傷程度を明らかにすることが可能である。(2)しかし、減衰定数の変化は変動が大きく、定量化が困難であり、損傷の度合いを判定する方法としては振動数よりは劣る。(3)損傷と振動数の変化は、使用材料,振動方向によって大きく異なり、終局変位時の振動数の低下割合も相異するが、この場合は、初期振動数と終局変位時振動数との差を基準とした相対低下振動数率を用いることにより、損傷度を判定することが可能となる。(4)損傷度を定量化する一方法として、変位損傷度(μ)と相対低下振動数率(y)を表示するための基本的な損傷関数としては、y=a【e^(-bμ)】なる関数形を仮定した場合によく一致する。(5)高橋脚モデルの損傷を定量化する場合の損傷度関数として、υ=υn-a【e^(-bμ)】を提案する。また、損傷度関数の係数を損傷係数として定め、片対数グラフに示せば、各種損傷要因の影響をも含めて、より明確に損傷の度合を判断することが可能であると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)