東北地方北部地域における自然誘導電磁場と地下構造との関連
Project/Area Number |
61550455
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
資源開発工学
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
佐藤 七郎 岩手大, 工学部, 助教授 (00003830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 徳美 岩手大学, 工学部, 助教授 (20113855)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 1986: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 東北地方北部地域 / 自然誘導電磁場 / 深部地下構造 |
Research Abstract |
主題について、過去19年間にわたる研究結果に基づき、今回は、岩手県湯田町川尻地区の1地点について、地磁気と地電流の連続観測を行った。観測期間は昭和61年7月24日から7月31日までである。得られた観測記録について解析した結果は次のようである。 1.今回の観測結果と今までの観測結果とをあわせて、より正確な東北地方北部地域の地電流系が明らかになった。 2.地電流の変化量△E値は、地域により特徴的な値を示す。これを一定周期(50秒,100秒,300秒,500秒,1000秒)についての各地の△Eの平均値の分布を等電位線図の形で表わした。 3.互に直角方向の地磁気と地電流の対応する変化部△E,△Hを摘出しNibllettの方法によって地下構造の電気伝導度解析を行った結果、深度16,23,38,93および282kmに電気伝導度構造の不連続面が解析された。 4.今回の結果に加えて、各地の周期による△E/△H(自然誘導電磁場の振幅比)の分布図を画いてみると、前の△E分布図と相似した分布を示し、地下マントルの導電面の起状の模様が推定される。すなわち地下構造の概略は、太平洋岸の宮古・釜石などの三陸沿岸付近で電気比抵抗の大きいものが上部マントルのかなり深い部分まで落ち込んでおり、北上平野から日本海側に行くに従って除々に浅くなっていることが推定された。 これらのことは、今までの地磁気変化,熱流量分布,地震表面波,地震震源分布などの他の物理情報より予測されている地下モデルと調和している。 今後さらに観測範囲を東北地方南部地域(山形県,宮城県)に拡げて観測資料を積み重ねて行く所存である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)