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陽電子消滅を利用した溶融金属-塩系中の電子状態の測定

Research Project

Project/Area Number 61550494
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 金属精錬・金属化学
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

高木 隆三  東京工大, 原子炉工学研究所, 助教授 (90108233)

Project Period (FY) 1986
Project Status Completed (Fiscal Year 1986)
Budget Amount *help
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Keywords金属非金属転移 / 陽電子 / 陽電子消滅γ線角相関 / 伝導電子 / K-KCl系
Research Abstract

アルカリ金属とその塩の融体は、いわゆる金属非金属転移を示す系として知られている。この系の物性は伝導電子によって決定されるといっても良いが実験的な困難さからほとんど研究が行なわれていなかった。本研究課題では、K-KCl系を選びその中での伝導電子状態を知る目的で陽電子消滅γ線の角相関を測定した。従来このような高温液体で陽電子消滅が行なわれた例は少なく、陽電子源担体である銅メッシュと試料との共存性、試料容器の密封性等予備的実験を経て、固体kcl、溶融KClと実験を進め、K金属10mol%、および20mol%まで実験を終えた。実験は片腕2m都合4mのゴニオメータを用いγ線同時計測法によった。陽電子源はその中での陽電子の飛程を考え100メッシュの銅を用い、武蔵工業大学原子力研究所TRIGA【II】原子炉による熱中性子照射によって3mCi程度の【^(64)Cu】を用いた。
実験の結果得られた角相関は、いずれも2本のガウス曲線の和として充分に近似することができた。固体KClの場合には一本のガウス曲線で近似できる程似かよった広い半値巾を持った2本のガウス曲線で近似できるが、溶融KClの場合には、広い半値巾を持った成分と、かなり狭まい半値巾を持ったガウス曲線(その寄与はあまり大きくない)の和として近似された。それにK金属を加えた場合には、半値巾のせまいガウス曲線の寄与がさらに増すことがわかった。融体の場合固体と較べて自由空間の多い構造になっており、容易にポジトロニウムが形成され、せまい半値巾をもった成分の寄与が増すものと考えられる。もし系が伝導電子を持つ場合には、角相関は放物曲線成分を持ち容易に判断されるのであるがK金属20mol%までは、系には電導電子はないと考えてよいようである。

Report

(1 results)
  • 1986 Annual Research Report

URL: 

Published: 1987-03-31   Modified: 2016-04-21  

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