高強度・高靭性フェライト系耐熱鋼における強化および脆化因子の究明
Project/Area Number |
61550524
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
金属材料(含表面処理・腐食防食)
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
朝倉 健太郎 東大, 工学部, 助手 (10111460)
|
Project Period (FY) |
1986
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | フェライト鋼 / フェライト系耐熱鋼 / クリープ破断強度 / シャルピー衝撃特性 / 靭性 / 合金元素の影響 / ボイラ用鋼 / 核融合炉構造材料 |
Research Abstract |
上述の研究課題について研究を遂行した結果、クリープ破断強度および靭性におよぼす合金元素の影響、また溶接性,製管性を考慮した場合の最適なフェライト量などを明らかにすることができた。 1.クリープ破断強度の改善について クリープ破断強度の大幅な改善はMoよりWがより有望である。またVは0.20%,Nbは0.05%が最適量であることが判明した。Cr量については、CおよびW量によって大きく変わるが11〜12%付近に最強値がある。 2.耐衝撃特性の改善について クリープ破断強度を低下させずにフェライト系鋼の靭性を改善するには、低Si,高N溶解,フェライト量を10〜20%に抑制することによって脆化を大幅に遅らせることができる。また靭性を考慮した場合には真空溶解が望ましい。 3.高温強化機構,高靭化・脆化機構の解明について W添加フェライト鋼の高温強度は旧オーステナイト粒界へ塊状に析出させることと、W析出相の固溶温度が高いことに起因している。フェライト鋼において高靭性を得るにはフェライト相を50%以上占めるような合金設計にしないことである。また低Si化によって析出相の生成を大きく抑制することができ、結果的に靭性を大幅に改善することができる。 一方、低Si化によって析出相を抑制できるがクリープ破断強度の低下を誘発する。このクリープ破断強度の低下を防止し、靭性を改善するには前述したように低Si,高N溶解によって達成できることを明らかにした。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)