超微粒子の特性を利用した分析法の基礎と応用に関する研究
Project/Area Number |
61550551
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業分析化学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
寺前 紀夫 東大, 工学部, 助手 (70114569)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 超微粒子 / 金属コロイド / 蛍光 / 増感効果 |
Research Abstract |
超微粒子状の金属はバルクのときとは著しく異なった物性を示すことが知られている。この特異性を利用した分光分析法の代表がSERSであるが、それ以外に超微粒子状金属を積極的に利用した分析法は殆ど試みられていない。そこで、銀コロイド-有機色素の系を対象として、金属超微子近傍の局所的電場増大を利用した分光分析法を開発するための基礎的検討を行なうことを目的として吸收、ラマン、蛍光分光法を用いて研究した。 銀コロイド溶液は、硝酸銀をクエン酸鉄で還元するCarey Lea法により調製した。この銀コロイド溶液に有機色素の水溶液を混合し、それらの吸收、ラマンおよび蛍光スペクトルを測定した。 吸收スペクトルから、調製した銀コロイドの粒径はおよそ200Å程度と考えられた。これをローダミン6G(R6G)と混合した試料の吸收スペクトルの形状は、銀コロイドのプラズマ吸收ピークが銀コロイド単独の場合に比較し長波長側に裾を引いており、銀コロイド溶液の吸收ピークの形状が銀粒子の粒径分布を反映することを考慮すると、R6Gを媒介として銀粒子の凝集が進行し、それによって銀粒子の粒径に大きなバラツキの生じたことが考えられる。ただし、色素の種類によっては必ずしも銀粒子の吸收帯形状が変形するとは限らず、色素の吸收帯が変形するものやどちらも変化しないものがあった。蛍光スペクトルの測定では、R6G単独の場合に比較し、銀-R6Gの系の方が、R6Gよりも蛍光強度が弱くなり、混合溶液の蛍光強度とR6G単独での蛍光強度の比をR6G濃度に対してプロットすると、R6G濃度増大と共に蛍光の減少度合いは大きくなり、銀コロイドの濃度が大であるほど蛍光の消光が大きいことが判った。これらの結果は蛍光の量子收率の大きい試料ほど強い消光作用、逆に量子收率の小さな試料に対しては蛍光の増感効果が大きいという理論予測と一致した。
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Report
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Research Products
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