半導体トンネル電極による電子移動反応の再配置エネルギーの測定と反応機構の解析
Project/Area Number |
61550587
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業物理化学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鋤柄 光則 東大, 生産技術研究所, 教授 (20013162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南 直樹 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (10120734)
會川 義寛 東京大学, 生産技術研究所, 講師 (50111563)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 半導体トンネル電極 / 酸化還元反応 / 再配置エネルギー / 電子移動反応 / 光励起分子 / アクセプタ準位 / 酸化還元電位 |
Research Abstract |
目的、半導体トンネル電極を用いて水溶液中のイオンの再配置エネルギーを求める方法については既に報告したが、正確な再配置エネルギーを測定するためには、ヘルムホルツ層の電位降下の電極電位による変動及び電極のバルク抵抗に起因する電位降下とを考慮してトンネル電流の解析を行わねばならない。一方、n型半導体トンネル電極表面の光励起分子のアクセプタ準位へのトンネル過程による電子移動速度が電極電位の関数として求められれば、そのエネルギー分布を知ることができると考えられる。そこでこれらの解析法及び方法について【SnO_2】トンネル電極を用いて検討した。 結果、前者についてはn-【SnO_2】/【(Fe(H_20)_6)^(3+)】水溶液系等について検討し、個々の電極の特性によらない再配置エネルギー値を得ることができた。このことから不均一系還元反応の再配置エネルギーを正確に測定する手法が確立した。さらに同様にして硫酸セリウム〔【IV】〕の還元反応の再配置エネルギーも高精度に測定できた。また、本解析法により、測定対象の酸化還元電位についても、電極によらない一定の値を求めることができ、本方法の有効性が示された。後者については光照射下でのn-【SnO_2】/ローダミンB水溶液系等の測定を行い、以下の様な結果を得た。光励起ローダミンBに対して光電流成分を求め、その電極電位依存性を、ガウス型のアクセプタ準位分布を仮定した理論式に最適合化した。その結果、アクセプタ準位分布がマーカス=ゲリッシャー理論の予想するガウス分布であることが異常領域を含めて確認され、同時に対応する酸化還元電位をも求めることができた。
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Report
(1 results)
Research Products
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