メディエーターを利用した電極酸化ピナコール型転位反応の開発とその応用
Project/Area Number |
61550635
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松村 功啓 京大, 工学部, 助教授 (60026309)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏村 成史 京都大学, 工学部, 助手 (50152632)
木瀬 直樹 京都大学, 工学部, 助手 (90177824)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | メディエーター / 電極酸化 / ピナコール型転位反応 |
Research Abstract |
メディエーターを用いた電極酸化反応は基質の酸化電位よりも低い酸化電位で基質を容易に酸化することができ、且つ、酸化剤を使用する必要がないので無公害酸化反応として優れた方法である。本研究ではハロゲンメディエーターをオレフィン及びアリルアルコール型化合物に作用させてカチオン種を発生せしめピナコール型転位反応を起こして、短く、且つ、簡単な操作で有用カルボニル化合物が合成できるか否かを検討した。結果を以下に示す。 1.ヨードイオンメディエーターとアネトールとの反応 アネトールをヨードイオンをメディエーターとしてメタノール中で電極酸化するとp-メトキシクエンル基が転位した化合物Aとメタノールがオレフィンに単純に付加した化合物Bが約1:1の比で正成した。化合物Aはβ-フェニルアセトアルデヒド型化合物であるので有用物質合成の中間体として注目される。一方、メディエーターとしてブロムイオンを用いると転位生成物は皆無で、主にブロムメトキシ体が生成した。 2(1)クロルおよびブロムイオンメディエーターと1-フェニルアリルアルコールとの反応 クロルおよびブロムイオンをメディエーターとして1-フェニルアリルアルコールの電極酸化を行うと、ハロゲンイオンがC-C二重結合に付加してフェニル基のβ位にカチオンが生じ、次いで、フェニス基がピナコール型転位を起こすことが判明した。 2(2)クロルおよびブロムイオンメディエーターと1-イソプロペニルシクロアルカノールとの反応 1-イソプロペニルシクロアルカノールをハロゲンメディエーターを用いて電極酸化するとピナコール型転位反応が起こり環拡大化合物が生成した。
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Report
(1 results)
Research Products
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