抗癌剤トリプディオライト生産用植物細胞大量培養法に関する研究
Project/Area Number |
61550716
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
反応工学
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小出 耕造 東京工大, 工学部, 教授 (60016392)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田口 和久 東京工業大学, 工学部化学工学科, 助手 (20134819)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 植物組織培養 / カルス / 細胞懸濁培養 / クロヅル / Tripterygium wilfordii / 抗癌剤 / トリプディオライト / 気泡塔型バイオリアクター / 植物ホルモン |
Research Abstract |
本研究では、抗癌物質トリプディオライトを生産することが報告されているクロヅル(ニシキギ科、Tripterygium wilfordii)を実験材料とし、その細胞を懸濁培養させるためのバイオリアクター開発を指向した基礎実験を行なった。植物体は、福島県および群馬県の山間部より採取した。 実験では、先ず外植片よりカルスの誘導を試みた。ハイポネックス,ココナツミルク,バナナ,MS培地を用い至適還境の選定を行なった所、MS培地が最も優れていることが分った。一方、ココナツミルク培地からは、植物の全能性に基付いて幼植物体を再生することができ、クロヅルの組織培養法を確立する上で極めて有用な結果を得た。 次に、MS培地中の庶糖、ホルモンの組成を変え、それらがカルス生育に及ぼす影響を検討した。糖に関しては、20〜40kg/【m^3】へと濃度を高めるにつれてカルス誘導が促されるが、生育速度は逆に抑制されることが分った。ホルモンの効果については、NAAおよびカイネチンの添加量を0.2〜0.5ppmの範囲で各々4通り変え、合計16通りのカルス誘導を試みた。その結果、カイネチンの割合を大きくすると黒い色素に覆われた細胞魂が導びかれ、反面、NAAの割合を上げると白い細胞魂が誘導されると言う注目すべき経験則を得た。さらに、植え付け時のカルス断片の大きさを小さくすることにより、対植え付け時のカルス生長量を25日間で約5.6倍に迄高めることができた。 また、液量1lおよび0.1lの気泡塔型バイオリアクター(単孔、ガラス製)を試作し、酸素の液相物質移動容量係数KLa値を求めた。空気の空塔基準ガス流速を1.8m/hとした条件では、クロヅル細胞懸濁液は、培地と比較し、KLa値が約1/3に迄低下することが分った。さらにガス流速を1.7〜3.74m/hの範囲で4とおり変え、21日間回分培養させて生育量を求めた。その結果、ガス流速に比例して生育量が増すことが分った。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)