交雑不和合性バレイショにおける体細胞雑種の作出とその育種的利用に関する研究
Project/Area Number |
61560009
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Breeding science
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
平 知明 阪府大, 農学部, 助教授 (40145818)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1986: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 交雑不和合 / Solanum stenotomum / Solanum etuberosum / 体細胞雑種 / 不定芽形成 / 再生植物 |
Research Abstract |
本研究は、交雑不和合性を示す組合せである南米産野生種Solanum stenotomum(2n=24,stenと略す)とメキシコ産野生種S.etuberosum(2n-24,etubと略す)を用い、両種の体細胞雑種を作出することを目的として、a)葉肉及び培養細胞からのプロトプラストの単離とそのカルス形成、b)両種の細胞融合とそのカルス形成、c)カルスからの個体再生とその育成である。1.葉肉プロトプラストは、茎頂培養による無菌植物を得、その無菌葉から単離した。収量は、葉片生重1g当りstenでは約2.1×【10^6】個,etubでは約1.3×【10^6】個であった。培養細胞では、stenの場合約67%,etubでは約60%の作出率でプロトプラストを得た。これらのプロトプラストを培養に移したが、コロニー形成率は極めて低く、葉肉プロトプラストはカルスを形成せず、培養細胞プロトプラストは0.02%の率でカルスを形成した。2.両種の融合細胞の作成には、一方を葉肉(緑色)もう1方を培養細胞プロトプラスト(白色)を用い、色の識別で雑種細胞を単離した。各々のプロトプラストを1×【10^5】個として同数を混合し、PEGにより行った。融合細胞は2〜3回分裂した後増殖を停止し、まだカルスは得られていない。1と2については、現在培養条件を改良中である。これと並行して、葉片由来のカルスからの個体再生を試みた結果、次のことが明らかとなった。2,45-Tはカルスの誘導とその増殖には効果が強いが、不定芽形成には強い阻害を示す。一方、NAAはカルスの誘導と増殖には効果が弱いが、不定芽形成には阻害を示さない。即ち、2,45-TとZeatinを含む培地では、カルスは旺盛な生育を示すが、不定芽を形成せず、NAAとZeatinを含む培地では、カルスの増殖は遅いが、不定芽を形成した。培地からNAAを除去し、Zeatin 5mg/lと【GA_3】5mg/lを加えてカルスを培養すると、約5週間後に不定芽を形成した。形成率は、Stenが62.5% etubが28.2%であった。現在、再生植物を育成中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)