Project/Area Number |
61560043
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
植物保護
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
近藤 博之 北海道大学, 薬学部, 助教授 (20001050)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | カリフラワーモザイクウイルス / 感染 / 鋳型 / DNA複製 / 逆転写 |
Research Abstract |
カリフラワーモザイクウイルス(CaMV)をカブ第一本葉に接種、3〜4週間後に収獲した。感染葉から、トリトンX-100,尿素処理,分別遠心法蔗糖密度勾配遠心法等によりウイルスを純化した。純化ウイルスからDNAを抽出し、ポリメラーゼ反応の鋳型とした。DNA合成活性は【^3H】-TTPの酸不溶性画分へのとりこみにより測定した。 1.コマツナの健全葉とウイルス感染葉の核と細胞質を分離し、それぞれについてDNAポリメラーゼ活性をみると、鋳型として仔牛胸腺DNA,ウイルスDNAのいずれを用いても、感染葉が健全葉より高い活性をもつことがわかった。それらのいずれの場合も、核の比活性は細胞質の比活性の2〜6倍高かった。 2.健全葉の核抽出液は仔牛胸腺DNAを鋳型とするDNA合成活性は認められたが、ウイルスDNAを鋳型とする活性は全く認められなかった。一方、感染葉の核抽出液には、ウイルスDNAを鋳型とする活性は仔牛胸腺DNAを鋳型とする活性の1.5倍高く現れた。 3.コマツナまたはカブの感染葉の核抽出液のDNA合成に対するアクチノマイシン-D,RNaseの影響を調べた。100μg/mlのアクチノマイシン-DはDNA合成を26%に低下させた。10μg/mlのRNaseはDNA合成を36%に低下させ、両者が共に存在するときは、DNA合成は全く認められなかった。 これらの結果は、(1)ウイルスに感染するとウイルスDNAを鋳型とするDNA合成系が核に主として現れること、(2)このウイルスDNAを鋳型とするDNA合成はRNA合成に依存すること、を示し、逆転写によるDNA複製機構を示唆するものである。
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