Project/Area Number |
61560111
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
発酵・醸造
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
依田 幸司 東大, 農学部, 助手 (20143406)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 酵母 / Kluyveromyces fragilis / 分泌酵素 / イヌリナーゼ / クローニング |
Research Abstract |
細胞外への顕著な蛋白質の分泌と広範囲な生育温度を特長とする酵母であるKluyveromyces fragilisを異種有用蛋白の大量分泌生産に利用できるように育種するため、本菌の主要な分泌酵素であるイヌリナーゼならびに遺伝マーカーとして有用と考えられる各種遺伝子のクローニングを試みた。先ず大腸菌lac7遺伝子の活性によりマルチクローン部位に挿入を起こしたものを選択できる新たなS cerevisiae-大腸菌のシャトルベクターを作製し、Sau3Alにより部分分解したK.fragilis染色体DNAをBamHl部位に挿入して、平均挿入断片6.8kb,独立クローン5000個よりなる遺伝子ライブラリーを作製した。本ライブラリーを各々適当なマーカーをもつ大腸菌に形質転換することによりβ-イソプロピルマレートデヒドロゲナーゼやアルカリ性ホスファターゼ遺伝子を含むクローンを選択することができた。一方、大腸菌ならびに酵母S.cerevisiaeを宿主として形質転換を行いイヌリナーゼを発現するクローンの検索を行ったが取得できなかった。そこでK.fragilisの培養上清からタンニン酸沈殿・DEAEセルロース・セファロース6Bクロマトグラフィーによりイヌリナーゼを精製し、更にエンドグリコシダーゼHで糖鎖を切断除去した後ファルマシアFPLCシステムのMonoQカラムにより、SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動で隣接する3本のバンドとなるまで精製した。この標品をトリプシンにより限定分解して得たペプチドをHPLCのC4逆相カラムにより精製分取し、その10本についてエドマン法によるアミノ酸配列決定を行った。決定したアミノ酸配列の一部はS.cerevisiaeの類縁酵素であるインベルターゼと有意の類似性を有していることが明らかになった。この配列をもとにしてイヌリナーゼの混合DNAプローブを合成し、さきのライブラリー中よりこれにハイブリダイズするものとしてイヌリナーゼ遺伝子を含むクローンを得た。
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