微生物の生産する新しいポリペプチド抗変異原物質に関する基礎的研究
Project/Area Number |
61560140
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
製造化学・食品
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大澤 俊彦 名古屋大学, 農学部, 助教授 (00115536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
並木 満夫 名古屋大学, 名誉教授 (90023374)
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Project Period (FY) |
1986 – 1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1987: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | ポリペプチド抗変異原物質 / 放線菌 / E.coli MP-1 / E coli MP-1 |
Research Abstract |
近年, 食品を含む環境中に存在する変異原物質や発癌物質の不活性化物質(Desmutagen)や抗変異原物質(Bioantimutagen)を天然物中に見出そうとする試みが最近, 注目を集めてきている. 特にBioantimutagenの存在は変異体細胞の出現に原因する遺伝毒性の排除や癌の発生の予防, 抗老化などの効果を示すのではないかと期待されてきている. このような背景から, 広く微生物, とくに放線菌の代謝産物についてスクリーニングを行い, Streptmyces SP AJ9455の代謝産物中に新しいポリペプチド抗変異原物質の存在を明らかにした. 大量培養後, 分取用HPLCを含む様々なクロマトグラフィーによる大量精製法の確立を行い, 高分子の膜透過性に優れたE.coli MP-1株による抗変異原活性を指標にZ-24と命名した新しいペプチド抗変異原物質を得ることに成功した. Z-24の単離・精製の最終段階でTFAやHFBAを用いてようやく単一の物質を得ることができ, HPLCやゲルロ過, 電気泳動の結果から分子量1万前後のペプチドと推測された. そこで, アミノ酸シークエンサーによるアミノ酸配列の分析を行ったが不成功に終り, 現在, 部分酵素水解によるクラグメントをアミノ酸配列の検討を進めている. 又抗変異原性発現機構についても高分子透過性に優れた変異株であるE.coli MP-1株を用い, VVやMNNG誘起復帰変異に対する抗変異原性についての詳細な検討を行い, Z-24は菌に対し致死効果は持たず変異の固定化のみを抑制することを明らかにした. 現在, 枯草菌などの他の菌株やinvivo系も含めて抗腫よう性など他の生理活性についても検討中である.
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)