樹木根系の支持力に関する研究(特に細根の強度と土壌への粘着力の測定)
Project/Area Number |
61560163
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
林学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森岡 昇 名大, 農学部, 助教授 (40007943)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1986: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 樹木細根の強度 / 根の引張り試験法 / 根系分布 / 立木支柱 |
Research Abstract |
根系の支持力は地盤の堅さ,土壌と根の結合力,根系自体の強さなどに関係するが、本研究では主として根自体の強さと土壌中の根系の分布状態を調査し、支持力との関連を検討した。 1.細根の引張り試験の方法の検討 水分を多く含みきわめて柔軟な生の根は、外力に対して曲げや圧縮ではなく、主に引張り強さで抵抗するものと考えられる。それだけに引張り試験は非常に重要であるが、生の根、特に生の細根の場合はその方法がなかなか難しい。そこでまず試料の寸法,保存法,試験機への設定法など種々の面から検討し、適当と思われる細根の引張り試験の方法を提示した。 2.根の引張り強さの測定 根の破壊時の応力は平均4.2kg/【mm^2】,伸長率は平均14%であった。このように根は、弱いがきわめて伸びやすい性質を持つ。このことは外力が加わった場合、個々の根は伸びて対応するためになかなか切れず、多くの根が集まって外力に対抗する作用があることを示している。なお、根によって強度特性はかなり異なる。特に根の元部,中間部,先端部での特性のちがいは顕著である。これらの原因について現在検討中である。 3.根系分布の計測 個々の根の強さとともに、根系の配置状態も支持力に関係する。この観点から根系の配置,密度,根の断面積と伸びる方向などを調べた。その結果、根株中心からある距離のところに本数のピークがあること,強度と関連する断面積合計はほぼ根株中心からの距離の自乗に反比例することなどがわかった。これらに基づいて、根系の強度の、支持力における役割を考察した。4.根と土壌の結合力に関する実験は十分行えなかった。今後の課題としたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)