水田利用型大規模経営の効率性測定に関する会計理論的研究
Project/Area Number |
61560248
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Agro-economics
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
稲本 志良 京大, 農学部, 助教授 (80026468)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 技術進歩 / 機械化 / 施設化 / 規模の経済性 / 経営複合化の利益 / 減価償却費大規模家族経営 / 会計理論 |
Research Abstract |
近年、水田(土地)利用型農業のあり方が注目されるなかで、大規模複合経営がその数を増してきている。これらの大規模複合経営の技術的・経済的効率性と生産費を如何に妥当な方法で計測するかが極めて重要な課題となっている。 この課題で特に問題になるのは、機械・施設の減価償却費,借入地地代の部門間配賦の計算方法である。本研究では上記課題に関して、一方で会計理論的研究、他方で計量経済学を基礎にした数量的実証分析を行ない、以下の知見を得た。 (1)大規模複合経営における機械・施設の減価償却費,借入地地代の部門間配賦方法は、粗収益比率法が妥当と判断された。 (2)上記方法による生産費計算を基礎に、事例農家の時系列データを収集・作成して大規模複合経営の適正規模、コスト・ダウンの方向が明らかにされた。 (【i】)大規模複合経営における稲作部門の最小適生規模はおよそ15haである。 (【ii】)大規模複合経営における稲作部門のコスト・ダウンは15ha以上の経営規模では困難であり、それ以上のコスト・ダウンをはかるには一つは複合化の利益の追求、2つは友収増加の追求である。 (【iii】)現在の技術水準、圃場条件、特に分散化の状況のもとでは、大規模複合経営の最大可能規模は家族労働力2人の場合20ha,3人の場合30haである。 (【iv】)大規模複合経営は中小規模経営に比較して極めて効率的であり、かつ経営的に安定している。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)