管水路網システムにおける非定常流の汎用化解析手法に関する研究
Project/Area Number |
61560263
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
農業土木
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
河地 利彦 京大, 農学部, 助手 (50026564)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 管水路 / 非定常流 / 有限要素法 / 安定性 / 二段階ラックス・ベンドロフ法 |
Research Abstract |
管水路網システムにおける、特に農業用水の場における管水路システムを対象として、統一的、汎用的な過渡現象の解析手法について考究した。解析の汎用性を高める目的で、有限要素法を数値解析の基本に置くことを考え、まず、単一管路における水撃作用を例にとって、解析の基本アルゴリズムの妥当性の検討を行った。この結果、有限要素法による管水路流解析は、従来から多様される特性曲線法と同程度の現象の再現性を示すものであることが判明した。さらに、解析解の安定性や、精度についてより詳細な理論的検討を行い、数値解析の安定限界を導出し、振幅および位相に関する解の精度についてそれを定量的に把握することに成功した。また、無摩擦状態における水撃作用の理論解と数値解析を比較することによって、解析モデルが含む各種パラメータと解の再現性との関係を明らかにした。このような基礎的な考察に次いで、複雑な管水路網に対する解析アルゴリズムの構築を試み、より汎用性の高いシステムモデルと定式化法について考察した。その結果、灌漑用管水路システムに導入される各種水利施設のそれぞれについて、水理機構をモデル化し、それらを数値解析アルゴリズムに組み込める一つの有効な方法を創出することができた。 本研究を通じて、実用上の要請に答えるだけの再現性を持って有限要素法によって管水路の非定常流解析が可能であることが明かとなり、また、複雑な農業用管水路システムに対しても、そのシステム構成に関する入力のみで極めて容易に非定常流解析が可能であることを示すことができた。
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Report
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Research Products
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