Project/Area Number |
61570036
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
鈴木 裕一 山形大, 医学部, 助教授 (50091707)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1986: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 大腸 / 陰窩 / 【Cl^-】分泌 / 【Cl^-】チャネル / 【K^+】チャネル |
Research Abstract |
本研究の目的は、大腸陰窩部(以下クリプトと呼ぶ)におけるイオン輸送と密接に関連した各種のイオンチャネルと特性を明らかにすることにある。今回は主として以下の様な成果を得た。 1.生きの良いクリプトの単離を試みた。そのため、ウサギ大腸粘膜を冷やしたリンゲル液中におき、実体顕微鏡下でピンセットを用いクリプトを単離した。これを、単離腎尿細管灌流用の2重ピペットにすいつけ、管腔内外の電位差を測定した(【V_t】)。【V_t】はコントロールの条件下では-0.1mV(管腔外がリファレンス)であり、CAMPを与えると管腔内負が増大した。その変化量は1.32±0.77mV(SD)ほどであった。この変化はFurosemide(【10^(-3)】M)及び【Ba^(2+)】により60〜75%程度抑制された。以上の結果は、(1)ある程度生きた状態の単離クリプトが得られること。(2)【Cl^-】分泌機構が少くともクリプトには存在すること、を示している。なおこの実験は、国立循環器センター薬理の今井正先生と共同で行なった。 2.【Cl^-】分泌がクリプトに存在することが明らかになったので、【Cl^-】分泌にどの様なイオンチャネルが関与するかについて次に検討した。これは、大腸粘膜のシートをUssing型のチャンバーに装着し、短絡電流測定により調べた。その結果、管腔側膜には9-Carboxyauthracene感受性の【Cl^-】チャネルが、側底膜には【Ba^(2+)】感受性の【K^+】チャネルがそれぞれ存在し、【Cl^-】分泌に重要な役割をはたしていることが明らかになった。 3.倒立顕微鏡観察下にクリプトの細胞よりパッチクランプ法を試みたが、現在までのところ成功していない。
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