微小終板電位の頻度上昇をおこすウニ棘毒の作用機構の解明と精製に関する研究
Project/Area Number |
61570070
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurophysiology and muscle physiology
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
安楽 満男 鹿児島大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (70041316)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木原 大 鹿児島大学, 医学部, 講師 (90041318)
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Project Period (FY) |
1986 – 1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1987)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1987: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | ウニ / 生物毒 / 神経毒 / 微小終板電位の頻度 / ウニ毒 / 生理活性物質 / 微小終板電位 / 終板電位 |
Research Abstract |
1.微小終板電位(MEPP)の頻度に作用する活性物質の精製について:(1)ウニの棘と殻の70%エタノール抽出物を酢酸エチル, 重炭酸Naで溶媒抽出を行い粗毒した. 最終的な純化を試みている. 分子量は700前後と推定された. 日本産のウニからも生理活性物質を分離した. 毒の化学構造等の研究は設備の問題などから, 63年度以降の継続研究となった. (2)日本産のウニからMEPP活性のない別の活性物質が抽出された. 2.ウニ毒のMEPPの頻度に対する生理学的研究: MEPP活性ウニ毒は, 神経終末のイオン透過性を高めMEPPの頻度増加をおこすと考えられている. 次の結果を追加し, 検討した. (1)低Ca・高Mg液中で神経に連続刺激を与えるとMEPPの頻度は時間とともに増加する. ウニ毒はこの作用を促進した. (2)KClで脱分極した筋のMEPPの頻度は増加するが, 頻度は外液のMg濃度に比例して抑制をうける. ウニ毒は無Mg液中で頻度を増加させ, Mg液中ではMgの抑制効果を減少させMgの濃度を増すと頻度は逆に増加した. (3)メチルアミン・HClで外液のNaを置き換えNaの濃度を0から変化させるとMEPPの頻度はNaの濃度に比例して増加した. また, 無Na液中では毒の濃度に比例してMEPPの頻度は増加した. (4)高濃度のウニ毒を作用させると最後には放出が低下した. 放出されたMEPPの総数を求めると, 32×10^5個であった. 形態学的研究が今後の課題である. (5)毒は終板電位を増大するが, 放出量子数が増加していた. 高濃度の毒でMEPPの頻度が減少する時期には終板電位も減少する. (6)日本産ウニからMEPP活性物質と神経筋伝達を遮断する(放出量子数を減少)する他の物質が確認された. 結果を総合すると, MEPP活性ウニ毒は神経終末のイオン透過性を上昇させMEPPの頻度を増加, また終板電位を増大させると結論された.
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)