Project/Area Number |
61570317
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内科学一般
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
近藤 行男 埼玉医大, 医学部, 講師 (70143435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松崎 宸 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80010396)
今井 康雄 埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (30125992)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 癌悪液質 / 低血糖 / 肝グリコーゲンの涸渇 / 脂肪涸渇 / 腫瘍のグリコーゲン蓄積 / インスリン様活性物質 |
Research Abstract |
人悪性黒色腫の培養株SEKIをヌードマウスに移植すると、宿主ヌードマウスに著明な悪液質が生じる。この宿主ヌードマウスの糖質代謝、脂質代謝の研究より、本腫瘍が、インスリン様活性をもった物質を産生し、宿主の糖質及び脂質の涸渇と、腫瘍へのグリコーゲン蓄積を誘導している可能性が示唆された。そこで、本腫瘍の培養上清及び腫瘍ホモジネートのインスリン様活性を、A.J.Moodyらの方法により測定したところ、両者共に明らかなインスリン様活性が証明された。特に、培養上清は、培養3日目には、コントロール培養液に比し有意に高いインスリン様活性を示し、8日目、13日目には、他の腫瘍細胞よりも明らかに高い活性を示した。培養上清、腫瘍ホモジネート共、稀釈することにより容量依存性のインスリン様活性を認めたが、その容量依存曲線より、複数の活性物質の存在することが示唆された。培養上清をMW30,000cut offの膜で濃縮した分画と、この膜を通過したものを更にMW500cut offの膜で濃縮した分画にインスリン様活性を認めたが、MW500cut offの膜を通過した分画にはインスリン様活性を認めなかった。これらの濃縮分画及び凍結乾燥により濃縮したSEKI培養上清を、セファデックスG-50カラム、セファデックスG-10カラムにて溶出したところ、Void Volumeに近い分画と、ブドウ糖の溶出したすぐ後の分画、更に少し遅れた分画にインスリン様活性を認めた。SEKI培養上清中のインスリン及びInsulinlike growth factor【I】(IGF-【I】)は、コントロール培養液に比し増加していなかったので、この腫瘍のインスリン様活性の原因が、これら2者ではないと結論したが、これらのカラムより得られたインスリン様活性の各分画が、どのような物質を基盤にしているのか、又、どの分画が、この腫瘍のインスリン様活性の原因であるのかは、今後の研究により明らかにされねばならない。
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Report
(1 results)
Research Products
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