CyclicAMP依存性分泌性下痢における細胞膜燐酸化過程とその抑制物質の研究
Project/Area Number |
61570352
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
朝倉 均 慶応大, 医学部, 講師 (20051451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 政洋 慶應義塾大学, 医学部・内科学教室, 助手 (10129728)
田中 伸 慶應義塾大学, 医学部・内科学教室, 助手 (20171762)
小尾 和洋 慶應義塾大学, 医学部・内科学教室, 助手 (70146588)
三浦 総一郎 慶應義塾大学, 医学部・内科学教室, 助手 (50138012)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | cyclic AMP / 分泌性下痢 / 細胞膜燐酸化 / コレラ毒素 / A-kinase |
Research Abstract |
Cyclic AMP依存性分泌性下痢は、コレラ菌や毒素原性大腸菌などの細菌性外毒素や胆汁酸・消化ホルモンによって生じる。この分泌性下痢の腸細胞内過程について、cyclic nucleotide上昇とその後の上皮細胞内protein kinaseの活性化、および膜燐酸化過程を検討し、その抑制物質を検索した。 方法は、ラット小腸粘膜を細切し超遠心を用いて刷子縁膜およびcytosol分画を精製した。cyclic nucleotideの存在化および非存在化に【^(32)P】標識ATPと反応させた。反応は20%TCAで止め、この不溶化蛋白をワットマンのガラスファイバーフィルターで捕集した。このフィルターを十分に洗滌し、膜蛋白への【^(32)P】の取り込みでA-Kinase活性を測定した。また抑制物質の検索は、in vivoに抑制物質をラットに投与した細胞膜を分離し、この細胞膜を反応系に加えた場合と、未処置ラットの細胞膜を用い、in vitro中に抑制物質を添加した場合の二方法で検討した。 成積は、protein kinaseはcAMP非添加では190±16pmole【^(32)P】/mg刷子縁膜蛋白、cAMP添加で360±20であった。この特異活性比(-cAMP/+cAMP)は無処置ラットで0.53,コレラ毒素処置ラットで0.78であった。下痢抑制物質のloperamideはin vitroもin vivoもA-kinase活性に影響を与えないが、somatostatinは部分的に抑制した。イソキノリンスルフォナマイドはin vitroで抑制した。 考按:loperamideにカルモジュリン阻害作用があるという報告もあり、A-kinase活性上昇後にカルシウム-カルモデュリン系がmediatorとしての可能性がある。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)