Project/Area Number |
61570407
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山沖 和秀 東大, 医学部, 助手 (70182409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小室 一成 東京大学, 医学部, 医員
倉林 正彦 東京大学, 医学部, 医員
土持 英嗣 東京大学, 医学部, 医員
矢崎 義雄 東京大学, 医学部, 講師 (20101090)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ヒト心筋ミオシン重鎖 / 軽鎖 / cDNAクローニング / 胎児型軽鎖 / 特発性心筋症 |
Research Abstract |
心肥大の病態生理および原因不明の心筋疾患(特発性心筋症)における分子レベルでの検討を目的として、我々は心筋の主要な収縮蛋白であるミオシンに注目し、その重鎖,軽鎖の遺伝子構造,発現様式の解析を行なってきた。まず、ヒト胎児の心筋cDNAライブラリーを作成し、マウス,ニワトリのcDNAクローンをプローブとして、このライブラリーをスクリーニングした。その結果、2種の重鎖,3種の軽鎖cDNAクローンを単離し、塩基配列を決定した。重鎖に関しては、2種のクローンの翻訳領域は90%以上の相同性があるが3´非翻訳領域には全く相同性がなく、この領域をプローブとすることにより2種クローン各々の組織特異的発現様式を検討することができた。この2種のクローンの一方は心房筋に主に発現しているのに対し、他方は心室筋,心房筋,骨格筋に発現を認めた。こうした分布パターンは、これまでラット,ラビットにおいて報告されたα型,β型重鎖と同様であることより、我々のクローン化し得た重鎖cDNAは、それらに対応することが判明し、これはヒトにおけるはじめての報告である。 軽鎖に関して、我々はこれまでニワトリ心筋軽鎖cDNAクローンを用いて単離したヒト遺伝子クローンの解析をおこなってきたが、本年度は、その遺伝子の染色体上での局在およびそれらの遺伝子より転写されたmRNAの塩基配列分析、組織特異的発現様式の検討を行なった。つまり、ヒト心筋には、心房筋型,心室筋型軽鎖アイソフォームが存在するが、これらは各々、第13番、第3番染色体上の軽鎖遺伝子によりコードされること、胎児期にはそれらの他に、骨格筋型軽鎖も存在すること、および心房筋型軽鎖と胎児期の骨格筋に発現される軽鎖(胎児型)が全く同一であること等を明らかにし、さらに拡張型心筋症において、この心房筋型軽鎖が心室筋にも発現されていることをmRNAレベルで確証した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)