Project/Area Number |
61570425
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
梅田 照久 熊本大, 医学部, 講師 (50112397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 辰男 熊本大学, 医学部, 教授 (90004770)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 本態性高血圧症 / 食塩感受性 / ナトリウムポンプインヒビター(NaPI) / Na・K-ATPase / 慢性腎不全 / 化学構造 |
Research Abstract |
(1)本態性高血圧症患者血漿中の内因性ナトリウムポンプインヒビター活性を測定するために、シグマ社から購入したイヌ腎NaK-ATPaseを用いたアッセイ法を確立し、英文専門試に発表した。 (2)この測定系を用いて、本態性高血圧症患者50名,正常血圧者50名の未梢血中NaPI活性を測定し、本態性高血圧症患者におけるNaPI活性の有意な上昇を証明した。 (3)入院中の本態性高血圧症患者40名に、減塩食(2g/日)および増塩食(20g/日)をそれぞれ一週間づつ摂取させ、各7日目の血圧平均が食塩負荷により10%以上上昇したSS群16名、5%末満のNSS群14名を抽出し、その血中NaPI活性の動きと血圧・脈拍の変動、あるいは内分泌諸因子との関係について検討した。その結果、食塩の昇圧メカニズム、あるいは食塩感受性本態性高血圧症の成因に、NaPIが直接関与している証拠を見出し、第6回食塩と高血圧カンファランス(昭和62年2月;東京)において発表した。 (4)人工透析を受けている慢性腎不全患者に見られる容量依存性高血圧の成因にも、血中NaPIが関与しており、透析によりNaPIが血中より除去されることにより、血圧が低下することを見出した。また透析液の濃縮により透析液中にNaPI活性が移行することを見つけた。このことから、透析排液中からのNaPIの分離精製を計画し、大容量のHP20カラムを用いて、透析排液約50トンから数mgのNaPI様活性を分離した。これを、HPLCなどにより展開精製し、3〜4ケの単一ピークを示す物質を得た。今後は、NMRやその他のテクニックを使って、それらの物質の化学的性質ならびに化学構造を決定する予定である。
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