新しい昇圧ホルモンとしての副腎androgenに関する研究
Project/Area Number |
61570540
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関原 久彦 東大, 医学部, 助手 (80126094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大沢 仲昭 東京大学, 医学部, 助教授 (90010090)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 副腎androgen / 19-hydroxyandrostenedione / 拮抗剤 |
Research Abstract |
我々は、副腎androgenの1つである19-hydroxyandros tene dione(19-OH-AD)に、アルドステロンに対する増幅作用及び著明な昇圧作用のあること、19-OH-ADはヒト未梢血中に存在し、ACTHに加えて、レニン・アンギオテンシン系の支配下にあること、高レニン性高血圧例での異常高値に加えて、低レニン性高血圧例のなかにも、原発性高19-OH-AD血症を示す症例のあることなどを解明して来た。19-OH-ADは、ヒトに於て血圧調節や高血圧の発症に重要な役割を演じていると考えられる。本年度は、本研究を更に前進させるため、19-OH-ADの昇圧作用に対する拮抗剤の開発を試みた。19位の-OH基を、-C三N基,-Cl基,-SH基などで置換したステロイドホルモンを合成し、19-OH-ADと共に、ラットに投与して、19-OH-ADの昇圧作用を抑制するか否か検討したところ、-SH基で置換した19-mercapto androst-4-ene-3,17-dioneに著明な抑制作用のあることが判明した。また、この拮抗物質の19-OH-AD,アルドステロン産生に対する影響をモルモット副腎を用いたin vitroの実験系で検討したところ、アルドステロンの産生を著明に抑制した。このアルドステロン産生抑制作用は、モルモットを用いたin vivoの実験に於ても確認された。従って、19-mercapto androst-4-ene-3,17-dioneは、アルドステロンの血中レベルを低下させることにより、19-OH-ADの昇圧作用を抑制しているものと考えられる。しかし、もう1つの可能性として、腎に於ける19-OH-ADとレセプターとの結合を抑制していることも考えられ、来年度以降、更に検討を加える予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)