Project/Area Number |
61570569
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
齋藤 博 東北大, 医学部, 助手 (10142209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
逸見 仁道 東北大学, 医学部附属病院細菌学, 助手 (90165514)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 好酸球 / 細胞の分化と増殖 / 化学発光能 / サイトカイン / Fcεリセプター |
Research Abstract |
本研究費により、今年度は以下の研究をおこなった。培養好酸球性細胞株EoL-1の顆粒には、正常好酸球と同様の顆粒産生がみとめられた。MBP,ECP及びEPOに対するモノクロナール抗体の反応性とウェスタンブロッティングによる解析にて、同じ抗原性を示し、分子量にても同等の挙動を示すことが確かめられた。EoL-1細胞株の活性酸素産生能を検討した。種々のstimulantsをもちいて化学発光及びNBT還元能を測定した。TPA刺激にて著明な化学発光能を認めた。この産生は、インターフェロン,d及びγにより増強効果を認めた。TNFにても同様の効果を示した。NBT還元能も、IFN及びTNFの前培養にて、増強効果を示した。EoL-1細胞膜上には、通常わずかのEO-1抗原,Fcεリセプターが存在するが、ADF(ATL-derived factor)及びIFNα,βにより、EO-1抗原の増加、Fcεリセプターの増加が認められた。TPA処置により、約6時間の培養により、EO-1抗原の増加が認められた。この抗原の発現には、蛋白合成及びRNA合成が必要であることも明らかになった。このEO-1抗原は分子量約23Kであり、Fcεリセプターの一つの抗原も23Kであり、ADFの投与により、類似した挙動を示したことより、EO-1抗原とFcεリセプターには、何らかの相関があるのではないかと考えている。又このEO-1抗原は、血小板,好酸球,好塩基球の膜上に分布しており、アレルギー反応で主体となっている細胞群であるので、何らかのアレルギー現象に関与する抗原と推察している。以上の研究により、我々の樹立したEoL-1細胞は、正常好酸球の持つ種々の機能及び顆粒合成に関して、共通の力を持つことにより、好酸球の解析に有用であると考えている。
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