顆粒球・マクロファージの機能分化の機構とその異常に関する基礎的・臨床的研究
Project/Area Number |
61570589
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
北川 誠一 自治医大, 医学部, 講師 (50133278)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 顆粒球 / 顆粒球コロニー刺激因子 / スーパーオキサイド / 膜電位変化 / カルシウム / 骨髄異形成症候群 |
Research Abstract |
正常ヒト末梢血顆粒球を用いて、スーパーオキサイド(【O(_2^ー)】)産生、細胞膜電位変化(脱分極)及び細胞内遊離【Ca^(2+)】濃度に及ぼすリコンビナントヒト顆粒球コロニー刺激因子(γhG-CSF)の影響を検討した。あわせて、骨髄異形成症候群(MDS)患者末梢血顆粒球の【O(_2^ー)】産生能を検討し、また、【O(_2^ー)】産生に及ぼすγhG-CSFの影響を検討した。代謝誘導物質として、遊走因子N-ホルミルメチオニルロイシルフェニルアラニン(FMLP)を用いた。これらの実験から以下の事項を明らかにすることができた。1、γhG-CSFは、顆粒球に直接作用して細胞内【Ca^(2+)】を一過性に上昇させた。しかし、【O(_2^_)】産生及び膜電位変化を誘導することはできなかった。最大活性は25ng/mlであった。2、顆粒球をγhG-CSFで前処理すると、FMLPにより誘導される【O(_2^ー)】産生及び膜電位変化は、それぞれ2-3倍及び1.5倍強くなった。37℃、5-10分の前処理でほぼ最大の効果が認められ、また、25ng/mlγhG-CSFで最大活性が認められた。これらの実験結果から、γhG-CSFは、細胞内遊離【Ca^(2+)】濃度を一過性に上昇させ、【Ca^(2+)】依存性の細胞内代謝変化を介して、顆粒球機能を亢進させると考えられた。3、MDS患者11例について【O(_2^ー)】産生能を検討すると、7例で低下が認められ、2例は正常範囲内であり、2例ではむしろ亢進していた。更に、γhG-CSFによる【O(_2^ー)】産生の増強効果を検討すると、9例で有意の増強が認められたが、【O(_2^ー)】産生能の低下が認められた2例では、γhG-CSFによる増強が認められなかった。これらの実験結果から、顆粒球機能の点からみると、MDSの病態は様々であると考えられた。また、多くの症例でγhG-CSFによる顆粒球機能の亢進作用が認められた。このことは、顆粒球機能低下により易感染傾向を示すMDS患者に対する臨床応用の可能性を示唆するものである。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)