Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1987: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Research Abstract |
絨毛癌は絨毛が悪性変化をとげて発症する, 極めて転移性の高い悪性腫瘍である. この絨毛癌は胞状奇胎娩出後に発症する頻度が高いため, 胞状奇胎娩出後は慎重な経過観察, 特にhCGの低単位測定によるフォローアップが必要である. つまり, 胞状奇胎トロホブラストは正常絨毛トロホブラストに比較してより高い発癌性を示す. したがって, 各種病態のトロホブラストから抽出したRNA中の種々な蛋白や癌遺伝子産物の発現状況を比較検討すれば絨毛の発癌過程を明らかにできるはずである. われわれは, 各種の病態からのRNAを抽出した. 特に胞状奇胎からは未だ有効なRNAを抽出したとの報告を知らないが, われわれは10例の胞状奇胎組織からRNAを抽出し, 明らかにその発現が知られているhcGxの相補性DNAを用いて, Dot HybridizationならびにNorthern Blot Hybridizationにより抽出RNAの生化学的活性を確認した. これらのRNAを用いて, 今後, bCG, bPL, Alkarine Phosphataseなどの胎盤蛋白の腫瘍性変異を検討する. 次に, これらのRNAに発現された各種, 癌遺伝子の発現態度を比較し, 悪性変更との関連を比較する. また, 免疫組織学的手法を用いて, 該当する癌遺伝子産物の出現態度を検討し, 核酸レベルの発現態度と蛋白レベルの発現態度を比較し, 病態の予後との関連性を明らかにしたい.
|