Project/Area Number |
61570915
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
目沢 修二 日大, 歯学部, 助教授 (20060030)
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Project Period (FY) |
1986 – 1987
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 既製ポスト / 支台築造用レジン / 無機質脱灰剤 |
Research Abstract |
支台築造に既製の金属ポストを併用したコンポジットレジンによる方法が臨床で広く行われていることから無機質脱灰剤がレジンの根管壁接着性およびポストの維持力にどのような影響をおよぼすかを検索し以下のような成績を得た。 1.根管壁に対する無機質脱灰剤の影響について(1)電顕的観察、ポスト形成後の根管壁は全ての症例でSmeared layerが観察され、無機質脱灰剤の作用によりSmeared layerは除去され象牙細管の出現を認めた。しかし、30%リン酸溶液で70秒、10%クエン酸で120秒およびEDTAで140秒と差があった。以後の実験は薬剤作用をした根管を実験群とし作用しなかった根管を対照群とした。(2)硬度変化について、実験群の平均微小硬度が63.7に比較し対照群は42.0と高くなった。これは根管壁に残留したSmeared layerの硬度が影響したものと考えられる。(3)表面粗さについて、実験群の平均が46μmであったのに比較し対照群平均163μmであった。表面粗さとレジンの接着性は大きな関連性が考えられるためさらに今後の詳細な検討が必要である。 2.コンポジットレジンの根管壁接着性およびポストの根管内維持力について(1)Core Max(三金工業)を使用し、引張り接着強さを測定したところ、実験群では平均127kg/【cm^2】であったのに比較し対照群平均38kg/【cm^2】と、実験群の高い接着性が得られた。(2)万能引張り圧縮試験器によるポストの引き抜き試験により根管内維持力を測定した結果、実験群で平均48kgに比較し対照群平均28kgであった。以上の結果より既製の金属ポストを併用したコンポジットレジンによる支台築造法を行う際は無機質脱灰剤を根管に使用することが必要と考えた。しかし、既製ポストの形態、残存歯質の量およびレジンの理工学的性質などを今回の成績を含めて検討し、総合的な評価をする必要がある。
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