Project/Area Number |
61570923
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
補綴理工系歯学
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
大山 喬史 医科歯科大, 歯学部, 教授 (50064366)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 口蓋裂患者の補綴処置 / relapse / 一次スプリント / 三次元測定機 |
Research Abstract |
口蓋裂患者の矯正治療後における補綴処置においては、一般補綴にはみられない特殊な配慮が必要となる。その中で最も重要な問題は矯正治療により改善された歯槽弓および位置移動された歯牙のrelapseを阻止することである。すなわち、安易な設計による部分床義歯にて補綴処置を行った場合、わずかな年月で歯牙のrelapseを引き起こしてしまう場合がある。こうしたことを防ぐために、補綴物の設計には固定が必要となるが、固定の方法(補綴方法の選択)、固定の範囲が問題となる。すなわち、前述の目的を満たすと同時に、固定の範囲の過度な拡大により種々の不利な点が生じるため、歯牙の固定の範囲は必要最小限に止めなければならない。患者はそのためのいくつかの基準を設けているが、((1)矯正治療による歯槽弓の拡大量および歯牙の移動量、(2)対合歯との嵌合関係、(3)外科治療による口蓋瘢痕の程度および上唇の緊張度、(4)保定の期間等)各症例ごとにそれを決定することは困難である。 当治療部では過去7年間にわたり口蓋裂患者の補綴処置を行い、術前.補綴処置後.そして1年ごとの術後の状態を精密印象し、その模型を保存してきた。補綴方法の差異がrelapseにどのように影響するかを把握し、今後の処置方法の選択の指針とする目的で、今回は一次スプリントを行った症例につき、三次元測定機にて補綴処置後の経年的な歯牙の移動量を測定した。すなわち、crowm-bridgeにて補綴処置を行った症例およびシュビーガーリングを併用しC-Mライダーアタッチメントにて補綴処置を行った症例につき検討したところ、補綴処置後の経年的な歯牙の移動量はきわめて少なく、この種の補綴にとって一次スブリントを適用することはきわめて有効であることが判明した。今後、二次スプリント(コーヌスシステム等)につき検討を加えたい。
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