モノクローナル抗体をもちいた,HIヒストンのクロマチン構造の調節に関する研究
Project/Area Number |
61571047
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
安田 秀世 金沢大, 薬学部, 助教授 (40111554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大場 義樹 金沢大学, 薬学部, 教授 (10012634)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ヒストン / HIヒストン / モノクローナル抗体 / クロマチン / 高速液体クロマトグラフィー |
Research Abstract |
HIヒストンのクロマチン構造の調節における役割を研究する為に、HIヒストン小成分に対するモノクローナル抗体の作製を試みた。HIヒストン小成分の分離はラット肝から全HIヒストンを5%過塩素酸で抽出し、それを高速液体クロマトグラフィーC18逆相カラムでリン酸-過ヨウ素酸ナトリウム存在下アセトニトリル41%から44%の一時間の直線濃度勾配により溶出、分離した。これまで陽イオン交換樹脂Bio Rex70で一週間かけていた小成分の相互分離が一時間で終了することを考えると、この高速液体クロマトグラフィーを用いた方法の有用性は明らかである。モノクローナル抗体の作製はBalb/cマウスをHIヒストンで免疫することにより常法通り行なった。マウスミエローマ細胞としては、NS1、P3U1細胞を用い、ポリエチレングリコールで感作脾細胞と融合した。得られたHI抗体産生クローン48ケのうち1クーロン、2・1C2について詳細な検討を加えた。2.1C2の産生する抗体はΙgMであり、この抗体はすべてのHIヒストン小成分と反応性を示した。そこでその抗体認識部位を検討した。HIヒストンは中央の疎水性部(ヘッド)、N末側(ノーズ)、C末側(テール)の3部位に構造上分類される。各々の部位をトリプシン、キモトリプシン、トロンビンによるHIヒストンの限定分解により得、ウェスタンブロッティング、酵素免疫法により抗体の反応性を調べたところHIヒストンの疎水性部のC末端側のつけ根部分であることが明らかになった。すなわち、この部分がHIヒストン小成分のすべてに共通な抗原決定基であり、HIの疎水性部がDNAとHIヒストンの結合に関与していることから考え合わせると、疎水性部に隣接したC末端側の一定の構造がHIヒストンのクロマチン上での結合に重要なのであろうと考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)