サクラマス精巣DNAプライアーゼの精製と特異的阻害剤の検索
Project/Area Number |
61580126
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物質生物化学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
実吉 峯郎 北海道大学, 薬学部, 助教授 (20002339)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | サクラマス / 精巣 / DNAポリメラーゼα / DNAプライマーゼ / 精子形成 / プライマーゼ阻害剤 / ヌクレオチドアナログ |
Research Abstract |
1.5月に選別した明け2才のサクラマス雄魚を恒温(12℃)飼育し、6月中旬(精子形成初期)より、7月中旬(精子形成後期)にかけて、1週毎にサンプリングし、採取した精巣は液体窒素で固定し、-80°に使用まで保存した。 2.精巣をまず、塩を含まない緩衝液中でホモジナイズし、プライマーゼ活性をともなわないDNAポリメラーゼ【α_1】を抽出し、その遠心沈査を0.5MのKclを含む緩衝液で抽出し、DNAポリメラーゼ【α_2】-プライマーゼ,βおよびγを可溶化した。第1回ホスホセルロースカラムクロマトグラフィー後、50%飽和硫安分画により、プライマーゼ,γとβを分離した。ついで、DEAEセルローズ、第2回ホスホセルロース,ハイドロキシルアパタイト,セファデックスG150ゲル濾過,1本鎖DNAセルロースのカラムクロマトグラフィーを行い、γ活性を全く含まないプライマーゼ標品を得た。(比活性:α活性として、11,0000units/mg蛋白,プライマーゼ活性として、30000cenits/mg蛋白)後の阻害剤検索に於ける比較のためサクラマスヘルプスウィルス(OMV)感染細胞よりウイルス特異DNAポリメラーゼをも単離・精製を行った。 3.精子形成期におけるDNAポリメラーゼ【α_1】と【α_2】-プライマーゼの活性変動を各期と対照しつつ解析したところ、【α_1】は、初期から後期に至ってその活性が減少していくのに対して、プライマーゼ-【α_2】は、後期に至るまで、その高い活性を保持しているという興味ある結果であった。 4.プライマーゼ特異的阻害剤を検索する目的で、まず、糖部 2',3'位を変換したdCTPアナログを合成し、M13DNAを鋳型とする系で、その阻害効果を速度論的に解析した。その結果、2'-アジド-【2'_1】,3'-ddCTP,3'-アミノ-ddCTPに強いプライマーゼ阻害活性(Ki/km,0.30,0.40)を見出した。RNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼ各分子種における挙動と比較し、前者においてプライマーゼ選択性が優れていた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)