Project/Area Number |
61580135
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物質生物化学
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
剱 邦夫 山梨医大, 医学部, 教授 (10018690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩川 光一郎 九州大学, 理学部, 助教授 (20037295)
望月 光由 山梨医科大学, 医学部, 助手 (90174341)
三井 和浩 山梨医科大学, 医学部, 助手 (20174063)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 卵母細胞 / リボソーム蛋白分解 / 核内能動輸送 / 酸性リボソーム蛋白 / 細胞質内プール / リシン / RNA:N-グリコンダーゼ |
Research Abstract |
1.アフリカツメガエルの卵母細胞にin vitroで【^3H】標識したリボソーム蛋白質を微量注入しその代謝を調べた。正常細胞ではリボソーム蛋白質はまず核へ取り込まれ、4時間でピークになる。細胞質内リボソームにも徐々に現れ16時間后には約80%がとりこまれる。一方、RNA合成を阻害した卵母細胞ではリボソーム蛋白は半減期2,3時間という速さで分解され、核へは蓄積しない。この速い分解はシステムインプロテアーゼにより、ヨードアセトアミドで阻害するとリボソーム蛋白質は核内に貯留してくる。即ち、リボソーム蛋白質はある程度能動的に核内に取り込まれるが、結合すべきrRNAの合成がないと核内で速やかに分解される。一方、前核生物である大腸菌のリボソーム蛋白質は核へ能動的に取り込まれる事はなく、細胞質内で速かに分解される事がわかった。 2.酸性リボソーム蛋白質A1/A2の代謝を調べる目的で酵母の細胞質のプールを免疫ブロット法で定量した。その結果、細胞質上清には細胞質内の全A1/A2の約0.6%しか遊離の状態で存在していない事がわかった。また、ゲル瀘過での分子量の測定から細胞質上清ではA1/A2は二〜三量体として存在し、他の酸性リボソーム蛋白A0とは結合していない。一方、A0はリボソーム上ではリン酸化されておりA1/A2と共通抗原性を示すが、全く別の蛋白質として合成され、A1/A2の前駆体である可能性は否定された。またA1/A2をクローニングしその構造を比較したところC末端約20残基はほぼ一致するがN末端側の相同性はかなり低い事がわかった。 3.リボソームを不活性化することによって作用する細胞性毒素であるリシンの作用秩序について検索したところ、大亜粒の28SrRNAの4324番目のアデノシン残基のアデニンを切断するN-グリコンダーゼであることがわかった。現在ラットでα代謝の効果を研究中である。
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