ミトコンドリアATP合成酵素の活性調節因子の前駆体とその受容体
Project/Area Number |
61580143
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物質生物化学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉田 征夫 阪大, 医学部, 助手 (10144453)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 1986: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | ミトコンドリア蛋白 / presequence / 前駆体受容体 / 膜透過 / 合成ペプチド |
Research Abstract |
ミトコンドリア蛋白の大部分は、細胞室でpresequenceをアミノ末端にもつ前駆体として合成され、膜を通過してミトコンドリア内に移行する。我々は、酵母ミトコンドリアの【F_1】【F_0】ATPアーゼ活性を調節する三種の蛋白について、前駆体の構造とそれらのミトコンドリアへの移行を調べてきた。そのうち、ATPアーゼインヒビター蛋白のpresequence構造は、酵母のチトクロームCペルオキシダーゼやペプチド伸長因子のものと一致する部分をもつことに注目し、このペプチド(Arg-Leu-Leu-Pro-Ser-Leu-Gly)を化学合成し、ミトコンドリアの忍識する信号機能について調べた。 この合成ペプチドは、ミトコンドリアのみに特異的に結合し、膜と強い疎水性相互作用をすることを見出した。さらにATPアーゼインヒビター前駆体のミトコンドリアへの結合を強く阻害することを観察した。これらのことは、ミトコンドリア上に前駆体の信号構造としてのこのペプチドを忍識する受容体が存在することを示唆する。また、ミトコンドリアを軽くトリプシン処理するとペプチドは結合しなくなり、蛋白性受容体といえる。同様のことがラット肝ミトコンドリアでもみられ、前駆体の信号、その認識機構は、生物種間で共通と想像される。上記合成ペブチドの信号機能としての構造を解析するため、種々の合成ペプチドを用いて、ミトコンドリアへの結合、前駆体のプロセシングに対する影響を調べた結果、アルギニン残基が必須であることがわかり、このことは、多くのpresequenceに含まれる塩基性アミノ酸が前駆体の膜透過に重要な役割を果たしていることを示すと考えられる。 以上の結果から、ATPアーゼインヒビターなどのpresequenceに含まれるこの合成ペプチドは、前駆体蛋白がミトコンドリアの受容体と直接相互作用する信号としての機能をもつ構造であると結論される。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)