細胞増殖休止期から増殖期への移行過程に関与する微小管結合蛋白質類縁蛋白質の精製
Project/Area Number |
61580152
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物質生物化学
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
小林 孝彰 慈恵医大, 医学部, 講師 (90133389)
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Project Period (FY) |
1986
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1986)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1986: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 細胞増殖 / 細胞骨格 / 微小管 / プロテインキナーゼ |
Research Abstract |
ラット脳より、微小管結合蛋白質1,2,およびX(以下、MAP1,MAP2,MAPXと呼ぶ)を精製し、それぞれに対する抗体を作製した。このMAP1抗体を用いて、ラット各組織のMAP1およびMAP1類縁タンパク質を定量したところ、MAP1タンパク質群は、調べた限り、全ての組織において検出されたが、特に神経組織には高濃度に存在し、その量は非神経組織に比べて数十倍〜数百倍であった。これだけ濃度の違いが激しいと機能はおろか、別のタンパク質ではないかと考えられたので、詳しく検討した結果、別タンパク質であった。即ち、神経組織のMAP1はSDSゲル電気泳動によりダブレットとなるが、非神経組織の"MAP1"はシングレットであった。さらに、二次元ペプチドマッピングによって別タンパク質であることを明らかにすることができた。非神経組織のMAP1の精製はMAP1抗体を固定したアフィニティカラムにより行なった。チューブリンの重合促進活性を有しており、未変性である。プロティンキナーゼの良い基質となるが、リン酸化と生理活性の関係は今後の検討課題である。培養非神経細胞内におけるMAP1の分布は蛍光抗体法により組織化学的に行なった。分布は主に細胞質であったが、核内にも小量検出された。培養繊維芽細胞においては増殖刺激(血清,増殖因子)により、MAP1のリン酸化が観察された。また、新たな合成も観察された。MAP1が微小管に結合し得ることは既に述べたが、核内のMAP1が微小管に結合しているか否かについては、今後の検討を待たねばならない。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)